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12/23『東京失格』上映@アップリンク

5/20〜監督作「キミサラズ」公開@下北沢トリウッド



2018年05月10日

ノルウェイの森

本屋さんに行ったら、村上春樹がいた
本を山のように購入して、自前の紙袋にドサドサっと入れて去って行った

エッ!と驚いたが周囲の客は無反応で、レジで対応した店員もノーリアクションなので、あ、世の中そういうもんなんだ、作家見かけて興奮したりはしないのかとちょっと残念
サインもらって店に飾ったりはしないのか、あるいは常連なのか、そもそも俺が気づいてないだけで本屋さんの客は作家だらけなのかもしれない

と思ってたら、レジを打った店員がそそくさと後ろに回る
どうやらパソコンをいじって何か調べたらしく、それが終わるとスッと戻り、何やら同僚たちに耳打ち
一拍置いてからアッ!と声が出て、それからずっと書店員たちがザワついていた

うーん、この間、この間なんだよなー

posted by 井川広太郎 at 10:04| Comment(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする

2018年05月09日

ナイルの娘

K'sシネマで開催中の台湾巨匠傑作選2018で侯孝賢の「ナイルの娘」を鑑賞。
「恋恋風塵」と「悲情城市」という二大傑作の間に作られたためか、なかなか上映機会がなかった幻の映画が、まさかのデジタルリマスター。
僕にとっても唯一、侯孝賢の旧作で見逃していた作品なので、まっことありがたや、ありがたや。

アイドル歌手を起用した企画ものではあるが、随所に侯孝賢の印が散りばめられていて、なかなかどうして素晴らしい。
やくざ者の兄を持つ妹の日常という、ジャンル映画にすらなりきれない独特の設定が逆にシュールな世界観を構築しつつ、そもそも物語に依存せずに台北の情景を映し出していく。

街の息吹の生々しさと対照的に、ヒロインの非リアルで地に足がつかない雰囲気が、むしろ少女漫画的なメルヘンを効果的に醸し出している。
急成長を続けコントロールを失いつつある台北という都市は、心と体のバランスを持て余す思春期の少女に似ているのか。

若きカオ・ジエがイケメンすぎるんだけど既に凄みがあって、なんなのこの色気はと思ったら本作でデビューしたらしい。末恐ろしい。
侯孝賢のマドンナ、シン・シューフェンや、キングオブおじいちゃんリー・ティエンルーも出てて勢揃い感も半端ない。
やっぱり家族とは、そろって飯は食う人達のことなのだ。

劇場は大変な混雑具合で、三百人劇場での台湾映画祭を思い出してグッときた。

posted by 井川広太郎 at 09:00| Comment(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする

2018年05月08日

ガチ星

『ガチ星』(2017/日本/配給マグネタイズ/106分)



監督 江口カン
プロデューサー 森川幸治、瀬戸島正治
出演 安部賢一/福山翔大/林田麻里/船崎良/森崎健吾/伊藤公一/吉澤尚吾/西原誠吾/博多華丸/モロ師岡

公式サイトhttp://gachiboshi.jp/
5月26日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開


挫折した元プロ野球選手の男が、酒に溺れギャンブルにはまり離婚を経た後、再起を賭けて競輪選手を目指すドラマ

テレビドラマとして放映されたものを再編集、追撮して映画化したとのこと。

そもそも主人公が四十の冴えないおっさんという時点で沁みるが、その上で飲む打つ買う全てにおいてハイレベルな真性クズ。
それを余計な台詞を排したカッコイイ映像で表現しつつ、分かりやすくテンポのいい圧倒的な演出力で一気に魅せる前半はもう、日本版「レスラー」になるのではないかと大興奮。

ストーリーそのものは、王道なスポ根なのだが、なにより主人公のクズ描写がすごい。
プロ野球選手なのにベンチ裏でタバコを吸っているし、パチンコは家族より優先するほど完全な依存症だし、競輪選手になってもルール違反をガンガンしているし、忖度ない表現にはドキッとさせられる。

だけど異様にモテる、そこも良く分かる。だって人間らしく、人間臭いんだもの。
不器用でも、もがいて必死に生きる人間をリアルに描く前半は泣けるし笑えるし身につまされるし、人間の悪いとこも良いとこも見えてきて素晴らしく面白い。
ただ、とてもいいキャラであった競輪学校の鬼教官が秘めた親心なんてのを吐露してからは転調してしまい、僕は乗れなかった。

ともあれ前半のソリッドな演出には本当に驚かされたので、それだけでも間違いなく見応えある。
こないだ某映画館にいたら、横にいた若いおしゃれカップルがガチ星のチラシを手に「この監督、CM出身で面白いから見たいんだよー」って話してた。
なうなヤングには既に知れ渡っているらしく驚いたが、そんな彼らがクズな四十男の生き様をどう見るのか、それもすごく楽しみ。
posted by 井川広太郎 at 21:30| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2018年05月07日

木靴の樹

僕らは映画の続きを生きている
R.I.P.


posted by 井川広太郎 at 22:54| Comment(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする

2018年05月02日

妻よ薔薇のように 家族はつらいよV

『妻よ薔薇のように 家族はつらいよV』(2018年/日本/配給 松竹/123分)



監督 山田洋次
プロデューサー 深澤宏
出演 橋爪功、吉行和子、西村まさ彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優

公式サイト http://kazoku-tsuraiyo.jp/
2018年5月25日(金)全国公開


三世代世帯を支える主婦が、とあるトラブルから日頃の不満が爆発し家出をしてしまうホームドラマ

とっても面白かった!
誰もが心当たりのあるシンプルな話で素晴らしい俳優陣の演技が堪能でき、必要以上に押し付けがましくなく、それでいて巧みな演出についつい乗せられてしまい、このシリーズは初めて観たがまったく安心して楽しめる映画だった。
家族あるある満載で、試写会場どっかんどっかんウケてた。

鑑賞後、隣の席の人たちが「あの家族に娘がいれば」とか「愚痴を吐き出す場は必要だから」とか早速、家族や家庭について話し合っていて、まっこと映画の理想だなあと。

家族に不満がある主婦はもちろん、家庭について思うことがある人や、これから新たな家族を迎える人も、身近な人と見に行って鑑賞後にあーだこーだ話し合ったら一層、面白い作品だと思う。

松竹にはこのホームドラマという世界に誇れる伝家の宝刀があるのだから、是非とも今後も続けて欲しいし、こういったハイレベルで素晴らしいホームドラマを撮れる若い監督をなんとか育成して欲しい。
posted by 井川広太郎 at 21:03| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2018年05月01日

死の谷間

『死の谷間』(原題 Z for Zachariah/2015年/アイスランド・スイス・アメリカ合作/配給ハーク/98分)



監督 クレイグ・ゾベル
製作 シガージョン・サイバッツォン、ソール・シグルヨンソン、スクーリ・Fr・マルムクィスト、ソフィア・リン
出演 マーゴット・ロビー、キウェテル・イジョフォー、クリス・パイン

公式サイト http://hark3.com/shinotanima/
6月23日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー


核戦争後と思しき荒廃した世界で、放射能の影響を免れた谷間で孤独に生きる女の元に二人の男が訪れるサスペンス

どうとでも面白く出来そうな設定なので期待に胸を膨らませ見たのだが、冒頭の30分ほどは裏切らない面白さ。
自然豊かな谷間で孤独に暮らす女、飼い犬だけが友達、原始的な生活の中でも理性を維持する知性、そこに外の放射能に犯された世界から誰かが来るとしたら…確かにこんな感じなのかもしれないと想像力を掻き立てられる。

それ以降は、え、こういう展開するんだ…と些か拍子抜けしてしまったのだが、ロウソクはとんでもなく蓄えあるのかとか、このままではガソリン足りなくなるのではとか、トイレは保つのかとか、万が一似たような状況に陥った際にサバイバルするシミュレーションがいろいろ出来そう。

主演のマーゴット・ロビーはハーレイ・クイン役の人で、いまはトーニャ・ハーディング役の映画が公開中。
大人しい美女役よりも、ワイルドな女の方がハマる気がする。
そういえばハーレイ・クインのスピンオフ映画を計画中とかなんだっけ。
posted by 井川広太郎 at 22:58| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2018年04月24日

フジコ・ヘミングの時間

『フジコ・ヘミングの時間』(2018年/日本/配給 日活/115分)



監督 小松莊一良
出演 フジコ・ヘミング

公式サイト http://fuzjko-movie.com/
2018年6月16日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー


60歳を過ぎてから世界的な人気を得たピアニストのフジコ・ヘミングに密着したドキュメンタリー

一年のうちの多くの時間を各国での演奏ツアーに費やすためパリを始め世界中に家があり、物に溢れた部屋の中で多数の動物を養いながら、毎日四時間の練習を欠かさない孤独な生活を送っているという。

戦後間もない頃に本人が描いた絵日記の素晴らしさには驚かされ、それを軸に持ってくる構成は面白い。
時折見せる口を歪めるような表情とか、とっておきの皮肉でも飛び出してきそうでワクワクするんだけど、そのあたりももっと掘り下げて欲しかった。

あと、若い指揮者に恋していて「あなたみたいに若ければって言ったんだけど… 二、三年でも楽しく過ごせれば、それでいいじゃない」みたいなことを語るシーンが印象的。
恋多き女感とか、酸いも甘いも噛み分けた感とか、人生を謳歌するためのテクニック感が滲み出ていて、とってもいい話なだけにもっと突っ込んで欲しかった。

ともあれ、never too lateのテーマはグッと来る。
ピアノって本当に素晴らしい楽器だなあ。
僕もまたピアノを習ってみようかしら、遅すぎることなんてきっとないのだから。
posted by 井川広太郎 at 12:41| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする