2018年01月30日

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ

『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』(原題The Big Sick/2017年/アメリカ/配給ギャガ/120分)



監督:マイケル・ショウォルター
製作:ジャド・アパトー、バリー・メンデル
製作総指揮:グレン・バスナー、ベン・ブラウニング
出演:クメイル・ナンジアニ、ゾーイ・カザン、ホリー・ハンター、レイ・ロマノ

公式サイト http://gaga.ne.jp/bigsick/
2018年2月23日(金)TOHOシネマズ日本橋ほか全国順次ロードショー


恋に落ちた異文化カップルが様々なトラブルを乗り越えていく実話を基にしたコメディ

メチャメチャ良かった!
シカゴに暮らすパキスタン出身のコメディアン志望の若者が、白人の女性と恋に落ちるのだが、家族や宗教そして差別や病気と次々に試練が訪れる。
これがなんと、主役のクメイルを演じるクメイル・ナンジアニの実体験なんだとか。
彼が端役で参加していた現場でその話を聞いたジャド・アパトーがピピっと閃いて「脚本を書け!」と鶴の一声。
そこから何年もかけて脚本を完成させ、自ら主演しているのだとか。
さらに驚きなのが、脚本を共同執筆したのが、劇中のヒロインのモデル本人らしい。
カップルが自分たちの出会いと苦難をこんな開けっぴろげな脚本に仕立て上げるなんて…

ジョークに溢れたエピソードの数々と、ハチャメチャなキャラクターたちが素晴らしい。
アホすぎて迷惑ばかりかけるけど憎めない、そんな愛すべき家族や隣人が次々に登場する。
そしてなにより、深刻な話を堂々とコメディしながら、重くなりすぎず、しかし決して軽くはなりすぎず、絶妙なバランス感覚を発揮する演出が秀逸。

なんというか、観客を楽しませつつテーマをちゃんと伝える、ということに徹しているのだ。
ジャド・アパトーのルーツでもあるアメリカのスタンダップコメディについて詳しく描かれているので、その意味でもとても興味深い。
笑いとは何かコメディとは何か、面白くすることに真摯で真剣なスタンスが微塵たりともブレず、しかし堅苦しさは皆無でとにかく最高に笑えるのにグッときて心に響く。
posted by 井川広太郎 at 12:33| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする