2019年03月31日

アニエスの浜辺

最近だとヌーヴェルバーグの中で最も多くの新作を届けてくれる一人であったので、アニエス・ヴァルダの訃報はまた悲しい。
フィクションとノンフィクション、メルヘンとファンタジーを自由に行き来する、というよりもそんなボーダーはそもそもありはしないかのように自由に振舞う作風にも、永遠の少女感がハンパなかった。
ジャック・ドゥミのこと、ゴダールのこと、ヌーヴェルバーグの草創期の雰囲気を今にまで伝える貴重な存在であった。
『アニエスの浜辺』も面白かったなあ。と思って過去の記事を探したら10年前であった。
http://lostintokyo.seesaa.net/article/129842249.html

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2019年03月04日

芳華 Youth

『芳華 Youth』(原題 芳華 Youth/2017年/中国/配給 アットエンタテインメント/135分)



監督:フォン・シャオガン
製作:フォン・シャオガン、ワン・チョンジュン、ワン・チョンレイ
原作:ゲリン・ヤン

公式サイト http://www.houka-youth.com/
2019年4月12日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、 YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開


文化大革命期に人民解放軍の文工団という歌劇団に所属した若者たちの青春とその後の人生を描くドラマ

久々にガツンとした文革映画なんてのを期待していたのだが、そんなものは微塵も感じさせないキラキラした青春映画。
正直、その点にはガックシきたが、監督も原作者も実際に文工団に所属していたらしい。
当時を美化しすぎているようにも思えるが、それは現在への不満の表れなのかもしれない。

毛沢東が亡くなったのは、僕が生まれた1976年なので、はるか昔のようでいて割りと最近。
それから中国は急速かつ劇的に変化してきたが、誰もがそれに馴染めているわけではない。
映画の中では、豊かになった現代は拝金主義的すぎて違和感を拭えず、”あの頃”の純真を守り続ける人たちが描かれる。
この映画は中国で大ヒットしたというのだから、同じように感じている人は意外に多いのだろう。
時には吹き出してしまいそうなキラキラした演出も、当時を懐かしみ、そして振り返るための唯一の手段だったのかもしれない。

メインキャストの女優たちが、驚くほどナチュラルで個性的な美女ばかりで眩しく、うっとりさせられる。
何でも、歌って踊れて芝居ができて、さらに”整形していない”女優を選りすぐったのだとか。
あの時代は自然な美が提唱されていたからということらしいが、その辺りにもこの映画の哲学が見え隠れしている。
posted by 井川広太郎 at 22:58| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2019年03月03日

東京恋愛人vol.3・ウワノソラ

4月5日(金)20時からアップリンク渋谷で開催されるイベント「東京恋愛人vol.3」にて、監督最新作・短編『ウワノソラ』が上映されます。

東京の恋愛を描いた映画を特集する「東京恋愛人」、過去に開催された二回とも監督作を上映して頂いたのですが、今回はついに、このイベントのために撮った完全新作の短編映画を上映させていただきます!うぇい!
上映作品は短編映画四本と長編映画一本と盛りだくさんで、さらにミュージシャンの百々和宏さん(MO’SOME TONEBENDER)、作家で脚本家の狗飼恭子さんを招いてのトークショーも予定されています。

いまのところ『ウワノソラ』の上映はこの日の一回きり、その後の予定は決まっておりません。
『ウワノソラ』を観られるのは「東京恋愛人vol.3」だけ。この機会を逃すな!
四月の頭、夜の渋谷、花見気分で来ちゃいなよ!

料金は2000円で、チケットは発売中です。
詳細はアップリンク渋谷の公式ページをご確認ください。
どうぞ、よろしくお願いします!

アップリンク渋谷「東京恋愛人vol.3」公式ページ 
https://shibuya.uplink.co.jp/event/2019/53887/
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2019年03月02日

ソクーロフ特集2019・エルミタージュ幻想

昨日は映画サービスデーだったので、ユーロスペースで開催中の「ソクーロフ特集2019」で、『エルミタージュ幻想』『チェチェンへ アレクサンドラの旅』『日陽はしづかに発酵し…』の三本を観た。
二十年ほど前に観た『日陽はしづかに発酵し…』は当時とにかく恐ろしくて不可解で衝撃的だったが、いま観直すとさわやかな青春もののようであって感動的。
にしても『エルミタージュ幻想』、宮廷舞踏会からのモブシーンの目も眩むような美しく豪華絢爛な移動撮影にただただ酔い痴れる甘美を一体何に例えよう。映画の奇跡としか言いようがない

さらに奇遇にも劇場で、申し合わせてもいないのに三人もの知り合いに遭遇した。
これは映画サービスデーのマジックか、はたまたソクーロフの引き合わせか。

そんなわけで次は何を見ようとウキワクしながらチラシを見ていたら、うっかり誤植を発見!
「ヴェツィア」ってどこだよ!なんて突っ込みつつ、誰も気付いていないソクーロフの秘密を発見したようで、なんか超嬉しい!



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posted by 井川広太郎 at 12:21| Comment(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする