2009年01月26日

ユートピアズ

昨年末だったかビックコミックスピリッツに三話集中連載とかで掲載されていた『ドープ』という漫画が面白かったので、その作者うめざわしゅんの短編集『ユートピアズ』を買って読んでみた。

面白い。

この『ユートピアズ』は06年に週刊ヤングサンデーに不定期連載されていた一話完結の短編を集めたものらしく、作風はSF、あるいはシュールな不条理劇になっている。

なんかそう言えば、「短編」っていう短編は久々に読んだような気がした。作品が持つそういった歯切れの良さが心地よい。

特に、最後の2編「どつきどつかれて生きるのさ」「誰が為にカメは在る」が素晴らしい。

と思ったら、「どつきどつかれて生きるのさ」は去年に「世にも奇妙な物語」か何かで実写化しているらしい。あらまあ。

個人的な見解では、うめざわしゅんって漫画家は、SFというよりも、少し変わった人々の日常をリアルに描くことが秀でているんじゃないかと思う。

変わった世界、というのではなく、この世界にはこういう人達もいる(かも)っていう感じ。

『ドープ』も、ありそうでなさそうなマイノリティ達が吹き溜まる感じがリアルであり、また、そういった弱者を突き放しながらも頑として見つめるという眼差しの優しさに、物語的な魅惑が脈打っているような気がしてならない。

次作が楽しみなのである。
posted by 井川広太郎 at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする
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