2006年09月27日

それを優しさと言うのです

んあ〜!日付変わって3日後にはバンクーバー!!
本当は物凄く興奮しているのだけれど、じっくりドキをムネムネさせる余裕も無い。
いいんだ、現地に着いたら暴れてやるんだから!

ここ数日の俺は自分で自分を褒めたくなる程の驚異的な速度で仕事をこなしている。
いや、ほっとくと誰も褒めてくれないから自分で自分を褒めておこう。
偉い!エッヘン!!

しかし有り難いことに次から次へと新しい仕事が舞い込んでくる。
ので、抱えている仕事量としては減るどころか増える一方。

才能も実績も資格も財産も安定も何も持っていない俺は、ハッキリ言ってノーフューチャー。
だから今はそういった機会を最大限に生かし、金とか時間を費やしてでも未来の自分に投資するんだ。つーか、それしかないんだ。

才能も実績も資格も財産も安定も無いのは仕方ないから諦めるから、新しく始まる何かが欲しい。
俺、頑張る。頂いた機会を活かします。有り難う御座居ます。100倍返しで頑張ります。



そこでバンクーバーの話。

俺にとってのバンクーバーは、映画人生における第二の故郷と言っても過言ではない。

4年前に(白川幸司監督作品『眠る右手を』の撮影監督として)初めて参加した国際映画祭であるというだけでなく、勿論その余りにも素敵で素晴らしい想い出や経験や発見や感情や出会いも含めて、バンクーバーで得たある言葉が『東京失格』の原点になっている。

「Ignorance is the seed of violence」

夜のバンクーバーの住宅街をほろ酔い気分で歩いている時に見つけた壁の落書き。

その時は、その全てを理解するのは至らなかったけど、それからもずっと俺の心に引っ掛かり、いつしか俺の座右の銘になっていた。

なんかずっと子供の頃から、こう外に出したくて仕方が無い想いがあって、それが俺が映画を創る動機なのだけれど、それが言葉として結晶したのが「Ignorance is the seed of violence」だと思った。

それを映画にした一つの形が『東京失格』。

でも、まだ足りない。

きっと、その言葉は、俺の真ん中でずっと衝動であり続け、俺は映画を撮り続ける。



2年前に白川監督と『マチコのかたち』でバンクーバーに行った時も、俺は一人でこの落書きを記憶を頼りに探しにいったのだけれど、見つけられなかった。

そういった様々を胸に『東京失格』を制作していたのだが、音楽を担当してくれたKYPCAHTの関口純は当時バンクーバー在住であったと言う偶然も重なり、この想いに非常に共感してくれた。

そして彼が創った『東京失格』のエンディング・テーマが『Ignorance is the seed of violence』。

自分で言うのも何だけど、映画監督とミュージシャンが作品を通じて響き合ったと確信出来たな。いや、物凄く嬉しかったんだ。


で、その関口純とは、『東京失格』でバンクーバーに帰れたら良いねと常々話していたのだが、なんとコンペティションに出品というかたちでそれが実現した。


映画祭のマネージャーからも「We are happy to welcome you back to Vancouver」ってメールが来て、初めてバンクーバーを訪れた時から沢山の積み重ねがあって、再びあそこに戻れるのだなあと感慨深かく色んな感情が込み上げてきた。


なんつーか、やっぱ俺にとって一番大事なのは人と人との繋がりだし、それは『東京失格』の劇場公開中に沢山の懐かしい人に会えた時も実感したけど、新しい出会いと同じように今までの人との関わりを大切にしていたい。

関わり方は人によって違うけど、なんつーか俺自身というかこの肉体なんか割りとどうでもよくて、大事なのは関係性だろうし、その為の肉体だろうし、そういうところに映画も存在しているのだと思う。

うん。自分でも意味良く分からないけど、そんな感じだ。

だから、いつまでも言い訳ばっかしてないで、さっさとやっちまえよ。

つーか、そうするしかないだろ。



3日後、バンクーバーに発つ。

現地で関口純と、その壁の落書きを探すつもり。

見つかったら良いな。

見つからなくても仕方ないけど。

だって4年も前だぜ。

記憶も曖昧だ。

でも、見つかったら良いな。
posted by 井川広太郎 at 01:02| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。バンクーバー国際映画祭のリストから来させていただきました。
お仕事に準備に忙しそうで、ご苦労さまです。
バンクーバー国際映画祭は私にとっても1年で一番楽しみにしているイベントであります。
バンクーバーでの上映とても楽しみにしています。
バンクーバーは2010年オリンピックに向けていろんな場所で工事が行われているのですが、運命の壁の落書き、見つけられるといいですね。
見つけたら是非私にも教えてください。

ところで、肝心の東京失格の公式HPが見れないのですが、もう終わってしまったのでしょうか?
それとも私のパソコンだけなのか、もしまだ公開されているようでしたら是非拝見したいです。
Posted by MOKA at 2006年09月28日 04:04
> MOKAさん
コメント有り難う御座居ます!
いよいよ明後日バンクーバーに行けるのかと思うと興奮し、昨晩は疲れているはずなのになかなか眠れませんでした^^;
上映にいらっしゃったら是非お声を掛けて下さい。
公式サイトhttp://film.m78.com/lostintokyo/は正常に公開されているハズです。お手数ですが他のPCで確認して頂けますか?
Posted by 井川広太郎 at 2006年09月28日 20:26
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