2012年03月22日

刑事ベラミー

刑事ベラミー』原題 Bellamy/製作年 2009年/製作国 フランス/配給 紀伊國屋書店、マーメイドフィルム/上映時間 110分

セート墓地のそばの海岸。砂浜に黒こげの自動車と焼死体が転がっていた。
ベラミー警視が家の居間でくつろいでいる。休暇中の彼は、妻と毎日のんびり暮らしていた。TVでエミール・ルレの保険金詐欺事件が報じられている。そこへ男がベラミーを訪ねてくる。名乗らず、電話番号だけ伝えて帰る男。
歯医者の友人がベラミーを訪ねてきて夕食。エミール・ルレの愛人でフット・マッサージ店を経営しているナディアの話題になる。
その夜、昼間きた怪しい男ノエル・ジャンティから電話が入る。ノエルに呼び出され、モーテルに向かうベラミー。そこでノエルは信じがたいことをベラミーに告げる。
彼は1枚の写真を見せ、写真の男を殺したと言う。その男はノエルにうりふたつだった。



2010年に惜しくもこの世を去った“フランスのヒッチコック”クロード・シャブロル監督の遺作。
実際に起こった保険金詐欺事件をもとにしたユニークな脚本。
シャブロル作品初登場のジェラール・ドパルデューが、メグレ刑事を彷彿とさせるベテラン刑事に扮し、複雑怪奇な人間模様に翻弄される。
作家のジョルジュ・シムノンと歌手のジョルジュ・ブラッサスに捧げられた巨匠最後の傑作。

キャスト:ジェラール・ドパルデュー/クロヴィス・コルニアック/ジャック・ガンブラン
監督:クロード・シャブロル

映画の國名作選 V 「フランス映画未公開傑作選」
クロード・シャブロル『刑事ベラミー』、クロード・ミレール『ある秘密』、エリック・ロメール『三重スパイ』
渋谷イメージフォーラムにて4月、限定ロードショー!

公式サイト http://www.eiganokuni.com/meisaku5-france/


で、刑事ベラミーって、誰?というのが真っ当な反応なんだと思う。
原作ものなのか、シリーズものなのか、検討もつかないまま予備知識も無く観てみると、はたして、全くのオリジナル作品であった。

なんと、物語としては「刑事ベラミー」が事件の謎を解いていく刑事モノなのだが、映画としては「刑事ベラミー」という人物の素性を探っていくサスペンスなのである。
面白い。
タイトルが既に謎かけですらあり、ジャンルの垣根を越えて、映画という地平で奔放に遊ぶようでもある。

なんとも言いようの無い終わり方をする本作に、もし続編があるとしたら、ベラミーがどんな活躍をする、どんな映画になったのだろうか。
そんな想像を繰り広げてしまうこともまた、巨匠が遺してくれた、大きな映画的な愉しみなのかもしれない。
posted by 井川広太郎 at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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