2006年11月11日

良い映画を観るとそれだけで素敵な一日になるんだぜ

最近なぜかクサクサしている奴に会うことが多い。
そう言う俺もクサクサしている。
そんな時はどうすれば良いか知ってる?映画館に行けば良いんだぜ。

というわけで最近劇場で観た映画を幾つか紹介します。


太陽』 アレクサンドル・ソクーロフ 2005

圧倒的な期待をさらに越える程、物凄くオモシロい映画だった。
こういうのをエンターテイメント映画と言うんじゃないのかと思う。
実際、ソクーロフは歴史的な位置づけや時代考証以上に(因にそれらに対する造詣は驚く程深く緻密なのだが)、1人の人間に対する興味から、この映画を物語的に処理している。
本当に面白い"フィクション"映画。
こういうのをエンターテイメント映画と言うんじゃないのかと思う。


アワーミュージック』 ジャン=リュック・ゴダール 2004

台詞や直接的なテーマ(今回もサラエボ)だけでも十分に面白いのだが、矢張りタイトルがそうである通り、その映像と音とを音楽的に体感する事こそがこの映画の醍醐味であると思う。
勿論そこには、歴史的な知識や、学問的な見地や、そういった論理的(あるいは数学的つまり音楽的)な理解が求められる部分もあるが、それだけで止まるなら映画である必要は無い。
若かりし頃は堂々と「ゴダリスト」を標榜していた俺としては、個人的にはゴダールは『映画史』で終った観は否めない。
だとしたらそれ以降のゴダールの作品は、現代の映画史とまさにリンクしているのだが、如何に直接的にポリティカルなメッセージをそうではない形で映画に組み込むかという試行錯誤のように見て取れる。
そういう意味では70年代ゴダールよりも遥かに映画史的な興味はそそられる。
というより、そういう「二面性を持つこと」自体が『アワーミュージック』のテーマだったりもするので、矢張りそういうことなのかなとも思う。
兎も角、音楽を聴くようにリラックスしてを観れば非常に楽しい映画だと思う。


ライフ・イズ・ミラクル』 エミール・クストリッツァ 2004

で、セルビアのエミール・クストリッツァが、またユーゴの歴史を寓話的に描き出す。
猛烈に面白い。猛烈に面白い。
2時間半の長尺ながら、それこそ言葉を失う程に映画的にのめり込んで行く。
なんつーのかな、やっぱそこで生きているってスゴいことだと思う。
観ていると、そういう生身の肉体の重さを体感する。


というわけで、気付くとなぜか巨匠達の映画ばかり観ているのは、バンクーバーで新世代の若き作家達の作品ばかりを観ていた反動かしらと思う。


ところでバンクーバーで大変に仲良くして頂いた中村高寛監督の『ヨコハマメリー』は全国各地で絶賛上映中ですが、都内では17日まで飯田橋ギンレイホールで上映しています。

これも本当に良い映画で、観た時は心から感動して仕方なかったし、というよりファーストカットからドキドキしっぱなしだし、日本の同世代でこんなにスゴイ作品を撮る人がいるってだけで誇りに思える程、最高の映画です。

いや別に宣伝頼まれたわけでもなんでもないのですが、もしクサクサしているけど観たい映画が見つからないって人がいたら、こんなに素晴らしい映画もやっているんですよというご紹介でした。
posted by 井川広太郎 at 00:45| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする
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