2015年06月11日

ローリング

ローリング』(2015/日本/配給マグネタイズ/93分)



監督・脚本:冨永昌敬
出演:三浦貴大、柳英里紗、川瀬陽太

オフィシャルサイト http://rolling-movie.com/
2015年6月13日(土)より新宿K'scinemaほか全国順次ロードショー!


かつて女子更衣室を盗撮して学校から追放された元教師が久々に地元に戻って来て、教え子たちを巻き込んでの大騒動を引き起こすコメディ。

試写でも好評なようで既に傑作の呼び声も高い、冨永監督入魂のオリジナル作品。

柳英里紗がエロい。三浦貴大と柳英里紗のラブシーンが素晴らしくエロい。
ラブシーンと言ってもイチャコラしているだけではなく、実際イチャコラしているわけだが、それだけではなく、単に手が触れ合うだけ、見つめ合うだけ、一緒の空間にいるだけといった些細な瞬間にまで、エロティックな雰囲気が漂っている。

アホでカワイクてエロい女という、どうしようもなくチャラい魔性っぷりを柳英里紗が完璧に醸し出している。
なんとも映画的なファム・ファタールである。
ズルいとか、悪いとか、上手いとかそういう作為的なのではなく、柳英里紗はすごくちゃんとダラしないのが良い。
こんなダラしない女に巻き込まれてはダメだと分かっていながらも、男ならうっかりハマってしまうものである。
傾城とかそういうのよく分からないけど、外見どうこうより、こういうダラしない人だったんじゃなかろうか。
そう錯覚させるほど、ダラしがない。

なので、柳英里紗と川瀬陽太とのダメな絡み合いはダラしがなさ過ぎて、緊張感の全く正反対の状況であり、手に汗握るの対局的なユルさであって、全くもって息を呑むほどのダメさである。
組んず解れつ二人が渦のようになって流転していくダメさは常軌を逸しているし、しかし誰もが共感できるような人間の本質を鋭く突いているなんて勘違いさせるほどのダラしなさである。

だが、そんな柳英里紗も、ちゃっかし地味な痛みを背負っている。
冒頭から、じくじくと痛み続ける足の小指の傷、誰もが経験ある足の小指をぶつけた時の痛烈な記憶が、この作品の筋になっている。
にも関わらず、小さな傷を庇う柳英里紗のその足や手の艶かしさに、助平な男たちはついついすっかりはぐらかされてしまうのだ。

いやしかし、おしぼり工場って面白い。こんな世界があったとは。
意外なほど巨大な施設であることに驚かされるが、なるほど、劇中の舞台でもあるキャバクラや喫茶店やレストランなど無数の飲食店と繋がっていることを考えるとその規模にも納得、なんとも奥が深く、むしろ宇宙的な広がりさえ感じる。
そのおしぼり一つ一つが順にベルトコンベアーの先で延々と包まれていくさまを妄想すると、確かにローリングとしか言いようがないのである。
posted by 井川広太郎 at 11:27| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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