2016年02月11日

ディーパンの闘い

『ディーパンの闘い』(原題 Dheepan/2015年/フランス/配給 ロングライド/115分)



監督:ジャック・オーディアール
出演:アントニーターサン・ジェスターサン、カレアスワリ・スリニバサン、カラウタヤニ・ビナシタンビ

公式サイト http://www.dheepan-movie.com/
2016年、2月12(金)全国公開


内戦中のスリランカからフランスに逃亡した元兵士ディーパンが、一緒に来た女、少女とともに疑似家族を形成しながら懸命に生き延びる姿を描く、2015年に第68回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した作品。

戦場を離れても戦いから逃れることはできないという戦争が持つ本質的な苦悩を描いた、ランボーやタクシードライバーのような映画。

戦火を逃れてフランスに密入国し、見知らぬ街で必死に生きていくという中盤まではめちゃめちゃ面白かった。

見ず知らずの男と女と少女が、それぞれの事情を抱えながらも生き延びるために疑似家族となり、いがみ合いながらも同志として行動を共にする。

彼らが棲む団地という閉鎖空間がまた効果的だし、疑似家族ならではのいざこざが本物の家族のようで説得力がある。

程度の差はあれ人間誰もが様々な問題やトラブルを抱えて生きているから、彼らの置かれている状況や緊張感を察することができる。

平穏な日常を得たとしてもサバイバルとしての戦いは続くというリアリティが素晴らしかった。

だけど、クライマックスに向けてのバイオレンスな表現は、ちょっとご都合すぎて僕にはよく分からなかった。

いや壮大なギャグとしては面白いんだけど、そういうことじゃないんだよなあ。

暗闇に差し込むかすかな光、よく見るとそれは、電飾のオモチャを頭に付けて売り歩くディーパンなんてとこは、ブリッジとしても哀愁あるギャグとして秀逸なんだけれども。
posted by 井川広太郎 at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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