2016年08月30日

ジャニス:リトル・ガール・ブルー

『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』(原題 Janis: Little Girl Blue/2015年/アメリカ/配給 ザジフィルムズ/103分)



監督:エイミー・バーグ
製作:エイミー・バーグ、アレックス・ギブニー
出演:サム・アンドリュー、ピーター・アルビン、デイブ・ゲッツ、クリス・クリストファーソン、カントリー・ジョー・マクドナルド

公式サイト http://janis-movie.com/
2016年9月10日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!


”ブルースの女王”ジャニス・ジョップリンの27年間の生涯を当時のバンド仲間や家族などの多数のインタビューと書簡からたどるドキュメンタリー

ジャニス・ジョップリンの短すぎる人生の濃密さに圧倒されるが、音楽的な活動や功績よりも、スターの孤独な横顔が生々しく映し出される。

イジメられていた少女が構ってもらうためにセックスをし、ウケるために歌い、孤独を紛らわすためにドラッグに溺れているかのようにも見え、どんなに大きくなっても決して消えては無くならない、少女のかよわさが剥き出しになる。

力強い歌声の根元を垣間見つつ、やはりそれは個人的なものに止まらない。
ベトナム戦争を背景に、無力感と現実逃避からか若者たちは酒とドラッグとセックスに溺れ、不確かな愛に飢えながら、ウッドストックへと暴走するような熱狂的なエネルギーを、ジャニスは確実に反映していた。

しかし、この映画はちっとも古めかしくなく、むしろ現代の暗喩か未来への啓示のようですらある。
巨大資本のエゴばかりが優先される絶望的なこの時代に、新しい歌姫は降臨するのであろうか。
だとしたら、それはジャニスのように生々しい肉体と声をともなっているのであろうか。
期待と不安を感じつつ、いまこそ見るべき映画だと思った。
posted by 井川広太郎 at 13:39| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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