2017年06月30日

天使の入江

『天使の入江』(原題 La baie des anges/1963年/フランス/配給 ザジフィルムズ/85分)



監督:ジャック・ドゥミ
出演:ジャンヌ・モロー、クロード・マン、ポール・ゲール

特集上映『ドゥミとヴァルダ、幸福についての5つの物語』
7月22日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
公式サイト http://www.zaziefilms.com/demy-varda/


カジノで出会った男女がギャンブルに没入しつつ恋の駆け引きを繰り広げる姿を描く

ヒドイ話で、むちゃくちゃで、シーンの半分ぐらいがカジノでルーレットしてるだけなんだけれど、なにこれ超ラブリー!な映画。
そもそも冒頭、アイリスからのジャンヌ・モローを超高速ドリーアウトしかも超長いっていう悶絶もんのワンカットで、ハートをわしづかみにされジャンヌ・モローのファムファタール感をガッツし植えつけられているので、なにがどうあっても「ぐぬぬぬ」って感じである。

ギャンブル狂の男と女のどうしようもなさに「いやいや、しかし!」と突っ込みたくなることも多々あるのだが、そのたびにミシェル・ルグランのピアノが絶妙なタイミングで流れる。
上に貼ってある『ドゥミとヴァルダ、幸福についての5つの物語』のトレイラーでも使われているわけだが、この素晴らしい曲が流れてしまうと、うっかり「ですよねー」ってなってしまう圧倒的な説得力。

うがった見方すると、そういう女のズルさを描いている映画とも言えるわけだが、にしても映像が美しい。
何気ないフィックスのカットがまばゆく、そして流れるようなカメラワークにうっとりしてしまう。
このカメラはジャン・ラビエ、ネストール・アルメンドロスの師匠とか。いやもうとにかく映像が素晴らしい。

そんなこんなでギャンブル嫌いの僕もルーレットを猛烈にしたくなってしまって困っているわけだが、とにもかくにも、音楽と映像の美しさにうっとりしながら恋の駆け引きを愉しむオシャレ映画である。
posted by 井川広太郎 at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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