2017年09月30日

月と雷

『月と雷』(2017年/2時間/配給 スールキートス)



監督:安藤尋
出演:初音映莉子、高良健吾、草刈民代

公式サイト http://tsukitokaminari.com/
2017年10月7日(土)よりテアトル新宿、テアトル梅田ほか全国公開!


角田光代の小説を原作に、幼児期の体験に囚われたまま大人になろうとする男女のいびつな関係を描く

トラウマやら、ネグレクトやら、幼児期の性的なアレとか、大人になれない子供たちが寄り添って、甘え合って、傷つけたり、怖がったり、すがったり頼ったりする。
草刈民代がメッチャいい、見事なダメ女っぷりが素晴らしい。

人生を感じさせる陰すらも魅力的に映る絶妙なあばずれ感を、草刈民代が完璧に表現している。
単に自堕落だったり淫らだったりするわけではなく、涙も枯れ果てたような哀しさ、死ぬのが面倒だから生きているだけというような虚無感をまとっていて、その達観っぷりがすごい。
誰に対しても無関心な態度は全ての人に平等な寛容さでもあり、売春婦の持つ聖女的なイメージにも似ていて、痩せてて不健康なのに美人!この説得力。

どうしようもなく救いようがなくて暗い話なんだけど、なぜか明るさと前向きさがあるのが不思議で。
それこそ、あえて大人にならずに子供のままでいることを選択したかのような、なんだか絶望的に悲惨なのに異様に瑞々しい映画だった。
posted by 井川広太郎 at 22:38| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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