2017年12月04日

新世紀、パリ・オペラ座

『新世紀、パリ・オペラ座』(原題L'Opera/2017年/フランス・スイス合作/配給 ギャガ/111分)



監督ジャン=ステファヌ・ブロン
製作フィリップ・マルタン、ダビド・ティオン
出演ステファン・リスナー、バンジャマン・ミルピエ、オーレリ・デュポン、フィリップ・ジョルダン、ロメオ・カステルッチ

公式サイト http://gaga.ne.jp/parisopera/
12月9日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開


世界最高峰のオペラやバレエを上演するパリのオペラ座の舞台裏を追ったドミュメンタリー

冒頭、会議室での際どい発言の応酬とテンポの良い編集に否応無く期待感が高まる。
華やかな舞台を運営する巨大な劇場には、様々な部署と数多くのスタッフが必要であろうことはなんとなく分かるが、想像の域を出ないその裏方の仕事っぷりを生々しく描く。

時代の波をモロ受けて入場料金を下げるべきかを話し合う経営者達の姿は身につまされるし、スタッフの去就に振り回される職場の人間関係の難しさもあり、しかしVIPたち来賓の席順を真剣に議論する様は滑稽でもある。

そんな上層部の指示の元に舞台を作り上げていく演出家や指揮者たちもまた当然ながら軋轢があり、そして歌手やダンサーもプロであるからこその葛藤がある。
新人歌手として雇われた若者の成長も描かれるが、ファンと間違われるほどに初々しい彼が夢舞台に足を踏み入れた興奮とプレッシャーの凄まじさ。

特に中盤以降は大道具やメイク、衣装係など様々な部署の仕事っぷりも矢継ぎ早に描かれ、劇場を運営していく難しさが嫌という程伝わる。
テロの恐怖にも立ち向かい毎夜催されている舞台がどれほど多くの人と時間と情熱が注ぎ込まれているのかよく分かり、とりあえず幕が閉じたらその足でオペラやバレエを観に行きたくなるような映画であった。
posted by 井川広太郎 at 18:02| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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