2018年07月25日

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

湯浅弘章監督の「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」を新宿武蔵野館で観た
吃音で塞ぎ込みがちだった女子高生に友達ができ、バンドを組むようになるという青春映画
とても良かった!

キラキラしているだけでなくドロドロした部分もある思春期の、汚れなき惨たらしさまで丁寧に描く
全てが容易に上手くいくわけではないが、だからこそ一瞬の煌めきが尊いのだと気付かされ、かけがえのない時間が眩しく鮮烈に輝く

緑あふれる長閑な港町というロケーションの良さもあって、光の扱いに長けた湯浅監督らしい目映い映像が印象的
特にヒロインたちが度々自転車で行き来する湾口のシーンは海の青さが際立ち、どれも日の位置が完璧で、その素晴らしさを見るだけでも価値がある

しかし、なんといっても誠実かつ体当たりの演技を見せる主演の南沙良と蒔田彩珠の清々しさ
狭い校舎から溢れんばかりの生命力を潜め持て余し、葛藤しながら一日一日を精一杯、生きる少女たちの悶々とした瑞々しさを見事に演じている
綺麗な涙なんかよりマジな鼻水の方がよっぽど美しい!

中盤で何曲か演奏するシーンがあるのだけれど、その選曲がまた実に良く、心憎い
僕もこの原作が好きだったんだけど、湯浅さんが監督してくれて良かったと心から思った

甘酸っぱくて退屈で、だけど何より綺麗で残酷な日々、それってまさに青春だぜ!

posted by 井川広太郎 at 17:10| Comment(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする
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