2019年01月29日

ビール・ストリートの恋人たち

『ビール・ストリートの恋人たち』(原題 If Beale Street Could Talk/2018年/アメリカ/配給 ロングライド/119分)



監督:バリー・ジェンキンス
製作:アデル・ロマンスキー、サラ・マーフィ、バリー・ジェンキンス、デデ・ガードナー
出演:キキ・レイン、ステファン・ジェームス、コールマン・ドミンゴ、テヨナ・パリス、マイケル・ビーチ

公式サイト http://longride.jp/bealestreet/
2月22日(金)全国ロードショー


70年代のアメリカを舞台に、幸せの絶頂の黒人カップルが差別と国家権力によって引き裂かれていく様を描くドラマ

アカデミー賞作品賞受賞『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督最新作で、本年度アカデミー賞最有力候補とのこと。
いや、まあ、これ普通に獲るんじゃなかろうか、アカデミー賞とか良く知らないのだけれど。ここぞってとこで良い者でユダヤ人とか出て来るし。

あまりにも見事なファーストカットの美しさに、うっとりさせられる。
ただただ歩く二人を、踊るように祝福するかのように捉える流暢なカメラワークが素晴らしい。

実際、全編を通して圧巻の映像美。
極彩色の衣装や美術に陰影のあるライティング、絶妙なタイミングで入って来る逆光など、隅々まで計算され尽くされ、細やかな所まで緻密に構築されている。
そして演技も素晴らしく物語も面白い、のだが、ちょっと長い。

メロドラマやミュージカルになりそうでならないリアルな話なんだけど、テーマの重さに比べて抑揚が今ひとつ足りない。
主人公二人がいい人過ぎて、一方的に被害者過ぎてイマイチ葛藤が見えないからか。
特に会話のシーンは助長に思え、これで完成尺が90分だったら、と思った。

彼氏役のステファン・ジェームスは幸福の絶頂では生命力溢れる肉体を披露し、壮絶な環境でボロボロになった悲壮な顔まで生々しく演じ切っている。
そしてヒロインのキキ・レインは、とんでもなくチャーミングで可愛らしく、映画の中で成長していく彼女と共に人生という名の時間の旅をしているような夢心地にさせてくれる。
posted by 井川広太郎 at 22:02| Comment(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする
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