2007年07月30日

Lost in Seoul 01

アウトライン

映画祭について

Cindi2007(cinema digital seoul 2007_film festival)は今年、韓国のソウルで初開催されたデジタル映画(通常の35mmフィルムではなくハイビジョンやDVなどデジタル機器を使って撮影や制作されたもの)のみを扱う映画祭である。

その趣旨を、閉幕式での実行委員長の挨拶から引用すると 「この映画祭には3つの大きな成果があった。デジタル映画だけでも映画祭が可能だということを証明したこと、デジタル映画の新しい未来に対して一緒に論議するようになったこと、そしてアジアの若き映画人たちと出会ったことだ」。

初開催の映画祭であって、上映作品は40本(うち、コンペ部門は20本)と規模は決して大きくはないが、映画祭スタッフや審査員などには世界各国から超一流の映画人が結集し、取り扱われる作品も話題作から新進気鋭のものまで、そうそうたるラインナップであった。



上映作品

期間中はコンペ部門を中心に観ていたのだが、俺は20本ほど観ることが出来た。

本当はもっと沢山観たかったのだけれど、ドキュメンタリーが多く、どれも英語字幕なので観ていて非常に疲れるので、1日3本が限界でした。反省。

言うまでも無くどれも刺激的な作品ばかりなのだが、さらに唸るような素晴らしい作品にも何本も出会えた。

監督賞を獲った『像と海』と『最後の木こり』は共に気に入った作品達であり、それぞれの監督達とはお互いの作品を観合って仲良くなっていたので、大変に嬉しい。

(大まかな上映作品に関しては以前の記事も参照して下さい)



ホスピタリティ

特にこの映画祭のホスピタリティ(もてなし)は素晴らしかった。

まず、ゲスト一人一人に担当のトランスレーターがアテンドとして付く。彼等の多くは学生のボランティアスタッフなのだが、そのお陰で我々はソウルで自由に過ごすことが出来るし、スケジュール調整や連絡も容易だし、映画や公式行事に集中出来るし、なにより言葉が通じない他国のゲストともコミュニケーション出来る。言うまでもなく映画祭の最大の楽しみは多くの人との出会いであるから、こういったホスピタリティで我々は本当にエンジョイすることが出来る。

同時に、気さくなパーティも頻繁に開催され多くの出会いを提供して頂いたし、心のこもった本当に嬉しい驚くようなプレゼントも頂き、本当に映画祭を楽しむことが出来た。



ソウルの3HOT

まず、着いて直ぐに暑さに参った。ソウルは東京よりは涼しいと聞いていたのだが、俺が発つ前の東京は涼しかったので、逆にソウルの方が暑く感じた。梅雨らしかったのだがまとまった雨には当たらずに済んだ。が、暑さには参った。

次に食べ物。辛いものが嫌いではないが苦手な俺はビクビクしていたのだが、想像を遥かに超える辛さに参った。ソウルに住むにはこれが障害になるなと心配になったのだが、韓国人には「すぐ慣れますよ」と言われた。が、滞在中は慣れるどころか、最後まで辛い食べ物に困った。美味かったけど。

最後は人々。映画祭のスタッフやゲストなど、出会った人々が皆素晴らしく気さくな良い人たちで、出会いを満喫出来た。特に数十名のボランティアスタッフ達が良い子ばかりで、気軽に話せるフレンドリーさが有り難かった。



タイトルについて

この映画祭の旅行記を書くにあたって、物凄く悩んだのだけれど、やはりタイトルをLost in Seoulにすることにした。

出来ればこのタイトルは避けたかったのだけれど、現地でも俺が何度も口にし、あるいは何度も人に言われたこの言葉が、一番真ん中にあるのには間違いない。

『東京失格』を日本で劇場公開してからほぼ一年が経ち、その間に幾つかの映画祭に行って、映画祭に行くということは毎度俺にとっては物凄く素敵で特別なことなのだけれど、やはりアジアの韓国のソウルということもあり、そしてこの旅があまりに素晴らし過ぎたので、俺にとって大きな節目になると思う。

実は俺個人的には、この旅の前後で明らかに自分の内面における変化を実感している。

それは口にすれば単純なことなのだが、実際にこう、心が動くのは物凄く難しいことだし、でもそれは以前から予感していて、それがソウルで起きたことには、やはり縁と言うか素晴らしさを痛感せずにはいられない。

実はかなりリアルにソウルで映画を撮ってみたくて、それが『Lost in Seoul』という映画であったら良いなとは思うのだけれど、何れにしろそれは失った感情を取り戻すという過程を描きたいと思っている。

今の俺にはそれしかねえなあ、と思う。

そういう部分を表現したり咀嚼したり達成するためには、やはり俺にとっては映画でしかなくて、そんなわけでソウルで大小無数の刺激を受けていまは映画を撮りたくて仕方が無いのだけれど、その準備と言うか、おさらいと言うか、何と言うか、これから旅行記を書いて行こうと思っています。
posted by 井川広太郎 at 19:11| Comment(4) | TrackBack(0) | ソウル旅行記2007 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ソウルではお疲れ様でした〜
そしておめでとうございます!!
映画祭中、唯一観たLost in Tokyoが賞をもらったことに、私も嬉しく思います☆
そしてコータローさんに出会えたことも。
最後のパーティーにも呼んでくださってありがとうございました。とっても楽しかったです♪
ソウルに来る時は絶対連絡くださいね
メガネのボーイオ・テフンと、そのお友達のナムジンさんと、又お酒片手に語りましょう
次の映画も楽しみにしてます
Posted by ゆきえ(へんへ) at 2007年07月31日 11:02
観客賞おめでとう!
東京での公開から、、もう1年になるのか〜
ワシはLost in Soulしそうだったので、受賞にあやかって今夜は楽しく呑んじゃお!
Posted by 熊 at 2007年07月31日 11:31
観客賞なの!?
流れに取り残されているんですが、こりゃすごいね!!
心より、おめでとうございます!!!
Posted by キタワァ at 2007年07月31日 15:25
>ゆきえ(へんへ)さん
こちらこそありがとうございましたー!!
ソウルでは本当にお世話になって、お陰さまで楽しく過ごせました!
オ・テフンとナムジンさんにも宜しくお伝え下さい!
彼等二人とコンビニ前でした深夜のbloc partyも本当に楽しかったです。
また必ずソウルで呑みましょう。
一刻も早く新作を撮れるように頑張ります!

>熊ちゃん
ありがとー
あっちゅー間の1年でした。
色々頑張ってきたつもりだけど、反省ばかりの毎日です。
これを励みに一層頑張ります!
Lost in Soulしちゃいなよ!

>キタワァ
いやいや、まだまだこれからなんで取り残されてなんか無いしw
ありがとうございます!
賞に恥じぬよう精進します!
Posted by 井川広太郎 at 2007年07月31日 21:11
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック