2005年11月18日

切なき想いを知れ

高校3年生の時であったか、学内で“映画鑑賞会”なるものが月に一回ほど開かれ、俺はそれに参加していた数名の一人であった。

その頃は、特に映画が好きだった訳でもなく、沢山観ていた訳でもなく、せいぜいTVの深夜映画を毎週心待ちにしているとかそんな具合で、ましてや自分で映画を撮るなんて想像だにしない、そんな俺であったが、憧れっつーか、まあ普通に興味はあって、部活でもサークルでもないその活動に参加するだけで映画が観られるなんて「おトク」とかそういう軽い認識であった。

母校にはなぜかスクリーンを常備した視聴覚室なるものが(確か)あって、それを有効利用した好事家の余興であり、ろくに勉強もしない不真面目な俺には最適の学び場であったのだ。(物凄く真面目で優秀な同窓生も参加していたが。)

で、そこでは『ブルース・ブラザース』とか『死刑台のエレベーター』とか、まさに傑作ばかりを立て続けに観ることが出来たのだが、それは無知な俺にとってはとても刺激になったし、多くが未だに心に焼き付いている。っつーか『ブルース・ブラザース』は生涯ベストの1本だしな。

そんな中、侯孝賢の『恋々風塵』の上映の回があった。

ほんの数名の参加者の為に、主催者の山本先生が毎回、上映する映画について解説したプリントを配布して下さっていて、『恋々風塵』についての文章のタイトルが「切なき想いを知れ」であった。

そりゃ、あんた、あんな切ない映画はねえよ!

それ以来、『恋々風塵』も「切なき想いを知れ」も、俺の恋愛観の根幹に鎮座している。

にもかかわらず!30歳近くなって、改めて『恋々風塵』と「切なき想いを知れ」という言葉の重みを味わうとは想像すら出来なかった、そんな高校時代がとっても『少年時代』。

以上、俺が切なさ込めまくった「フェリーのシーン」のラフ編出来たよ!という業務連絡ついでの想い出四方山でした。
posted by 井川広太郎 at 01:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | lost in blog | 更新情報をチェックする
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