2015年04月08日

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇』(原題 NARCO CULTURA/2013年/アメリカ・メキシコ/配給 ダゲレオ出版〔イメージフォーラム・フィルム・シリーズ〕/上映時間 103分)



監督 シャウル・シュワルツ
製作 ジェイ・ヴァン・ホイ 、 ラース・クヌードセン 、 トッド・ハゴビアン

公式サイト http://www.imageforum.co.jp/narco/
4月11日から、シアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開


メキシコ麻薬戦争の最前線でありアメリカとの国境の街でもあるシウダー・フアレスを舞台に、生活のために怯えながらも仕事に励むサラリーマン警官と、麻薬カルテルのボスたちを礼賛するナルコ・コリードと-呼ばれる音楽で若者に絶大な支持を受ける歌手らの姿を描くドキュメンタリー。

めちゃめちゃ面白かった。
こんな恐ろしい内容の映画が面白いというのもどうなのか、しかしべらぼうに面白かった。

この世界はとっくに終わってること、全てが破綻していること、夢も希望もないこと、そんなことは分かりきっているつもりであったが、改めて突きつけられると、本当、絶望するしか無い。
市場原理主義はこんなに素敵です!利益を追求する結果こんなに素晴らしい世界になりました!だから利権に食いつくのを邪魔する奴は皆殺しちゃうぞ!
陰惨としているのに、全くもって面白いとは、この映画はなんたることか。

「サクセース!」と叫びながら金の雨を降らす道化師、それに熱狂して一時の快楽に溺れる庶民、そこで商売をする集団と組織、彼らから金をもらう役人や政治家、そして再び搾取される弱者という、世界中どこでも同じ構図が、ここでも展開されている。
そんなこと分かりきっている。改めて見たくも知りたくもない。
だいたい、「皆殺しのバラッド」なんていう殺伐としたタイトルが怖そうで嫌だ。
だから、観たくなかったんだけど、うっかり観てしまったら、ひっくり返るほどに面白かった。
なぜだろう。

死体がじゃんじゃん出て来て、銃がガンガン出て来て、アホな若者とズルい大人と弱い人間ばかりが出て来て、楽しい要素は何も無いのに、この映画は面白かった。
想像していたのよりも遥かに怖かったけど、想像つかないほどに面白かった。

最近はとにかく暗い映画が嫌いで、夢や希望が無いと観てられねえよ!と思っていたのだが、その考えは間違えであると思い知らされた。
この世には夢も希望も全くなく、あるとしたらそれは全て拝金主義者が作り上げた幻想でしかないという、忘れようとしていた現実をまざまざと見せつけてくれるこの映画は、めっぽう面白い。

それはなぜなのか。本当のことを言うと、僕はそれがなぜか分かっている。明確な理由があって、この映画は間違いなく面白いのだ。だから、すぐにでももう一回観たい。しかし、正直、怖い。この恐ろしい映画をもう一回観るのには、勇気が必要だ。この絶望的な現実と向き合うために、僕は勇気が欲しい。
posted by 井川広太郎 at 10:22| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2015年03月06日

がむしゃら

『がむしゃら』(2014年/日本/配給 マクザム/102分)



監督:高原秀和
出演:安川惡斗、高橋奈苗、脇澤美穂、夏樹☆たいよう、世IV虎、岩谷麻優、紫雷イオ、木村響子、ロッシー小川、風香、大山峻護、真綾、水戸川剛、彩羽匠、宝城カイリ

https://www.facebook.com/gamushara0328
https://twitter.com/gamusharamovie

2015年3月28日よりシアター・イメージフォーラムほかにて


“顔面崩壊”という記事で最近、話題になった女子プロレスラーの安川惡斗選手の半生をたどるドキュメンタリー。

とても面白かった!
ほとんど安川惡斗選手のインタビューで構成されているのだが、彼女の壮絶でハチャメチャな人生と、明るく魅力的なキャラクターで、非常に強く惹きつけられる。
個人的には、他の選手や、周囲の人の話や見解ももっと聞きたかったなあとは思ったが、それを差し引いても、長く深い信頼関係を築いてきた監督だからこそカメラを向けられたという重みと気迫がヒシヒシと伝わってくる。
緊張感とリラックスした様子が混在し、他では決して見られない想いや表情や瞬間が多数映っていて素晴らしい。
とにかく今は、プロレスやりたい!
posted by 井川広太郎 at 17:49| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2015年02月17日

群盗

群盗(原題 Kundo: Age of the Rampant/2014/韓国/配給 ツイン/137分)



監督:ユン・ジョンビン
出演:ハ・ジョンウ/カン・ドンウォン/イ・ギョンヨン/マ・ドンソク/イ・ソンミン

公式サイト http://www.guntou.net/
4/25〜シネマート新宿ほかにて全国順次ロードショー!


復讐に燃える義賊と、悲しみを背負った悪の官僚とが対決するアクション活劇。
ヒーロー、コスプレ(コスチュームプレイ=時代劇)、アクションと、映画好きなら誰もが興奮し、映画監督なら誰もが撮りたい素材を、「許されざるもの」「悪いやつら」のユン・ジョンビン監督がオリジナル脚本で映画化。
スキンヘッドのハ・ジョンウパイセンが吠えに吠える!んだけど、そこはかとなく漂うコレジャナイ感は一体なんなんだろうとずっと考えていたんだけど、多分きっと真面目すぎるんだと思う。
ヒーロー、コスプレ、アクション、こういうのはやっぱりケタ違いな夢があるからワクワクするわけで、生真面目に丁寧に本気でやり過ぎると、それもなんか違う。
もっとバカバカしく、ハメを外しちゃったぐらいの余裕な遊び心が必要なんじゃなかろうか。
なんて考えながらも、若手監督のオリジナル企画でヒーロー、コスプレ、アクションものをやれる韓国映画のパワーはスゴいと唸るしかない。
posted by 井川広太郎 at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2015年02月08日

フォックスキャッチャー

フォックスキャッチャー』(英題FOXCATCHER/2014/アメリカ/2時間15分/配給ロングライド)



監督:ベネット・ミラー
製作:ミーガン・エリソン、ベネット・ミラー、ジョン・キリク、アンソニー・ブレグマン
出演:スティーブ・カレル、チャニング・テイタム、マーク・ラファロ、バネッサ・レッドグレーブ、シエナ・ミラー

公式サイト http://www.foxcatcher-movie.jp/
2015年2月14日(土)新宿ピカデリーほか、全国公開


第67回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞し、第87回アカデミー賞にて全5部門でノミネート。
大富豪の御曹司が金メダリストを殺したという実際の事件を映画化したサスペンス。

文句無しに今年一番。まだ2015年始まったばかりだけど、おそらく、12月になっても、これがグンバツに面白いと思う。というか、経験則から言うと、こんな面白い映画にはそうそう出会えない。
もし、年内にこれより面白い映画を観られたら、それこそ事件なので、そんな事件ならむしろ大歓迎である。

冒頭、チャニング・テイタムが独りでレスリングを練習し、一切の台詞もなく、ただただバスン、バスンとマットを叩く乾いた音だけが道場に響くシーンで、一気に引き込まれる。
なにもなく、絶望的に空虚だが、しかし、見えないどこかで、とんでもない何かが蠢いている予感が張りつめている。

台詞はひたすら排除し、カメラは小細工せず、音は極限までシンプルにと演出は徹底していて、とにかく、あらゆる要素を引いていく。
まるで鍛え上げられた日本刀のように、ストイックなまでに削ぎ落されたからこそ到達する精悍さが漲っている。
それだけに、被写体である俳優の顔と肉体、そして演技だけがむき出しになっている。

アメリカで一番モテる男チャニング・テイタム、そして40歳の童貞男スティーブ・カレル、それぞれ鬼気迫る演技で、正直、最初、誰だか分からなかった。
事件の当事者本人が演じているんじゃないかとすら錯覚させ、あちゃー、こりゃ、映っちゃいけない人が映ってるわー、というヤバさが2時間15分持続する。

生気ほとばしる肉体を上下させて荒い息を吐き出し、上目遣いで睨むチャニング・テイタムの深い瞳の奥には、乾きと飢えゆえに我を失う野生の獣の愚かさと気高さが潜んでいる。
半分口を開けて、うつろな瞳で見えない何かを捉え続けようとするスティーブ・カレルの横顔は、狂気と理性の境界線をなぞり続け、耳には決して届かない高周波を発し続けているようだ。
色っぽく不気味に、そして魅惑と誘惑を目一杯孕んだ、こんなに素晴らしい演技をする俳優陣に嫉妬を禁じ得ない。

事実は小説より奇なりという。確かにそうだ。だが、映画が現実よりもリアルな瞬間はある。この作品に漲る緊張感と真実味はどうだ。
実際の事件を映画化しているので、ネタバレもクソもなく、話は最初から分かっているわけだが、先の見えない恐怖感、足下が揺らぎ消えるてしまうような不安感、そして俳優の顔と肉体に宿る底知れぬ何かが極上のサスペンスを味わわせてくれる。

あまりにも濃厚で、かつ清らかで、その上で神秘的であるがゆえに、単純な理解と安直な結論を断固として拒否し続ける強さと弱さが共存する静謐なその画面は、悶絶するほど魅力的であり、いわば、ハラハラと、ドキドキと、ワクワクがシャワーのごとく止めどなく、流星群のごとく輝かしく、洪水のごとく溢れんばかりにオンパレードしている。
ただ、それらが一切、可視化されておらず、無音で、つまりは暗闇の眩さと沈黙の饒舌さをこれでもかというばかりに堪能させてくれる傑作なのである。
posted by 井川広太郎 at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2015年02月06日

陽だまりハウスでマラソンを

陽だまりハウスでマラソンを』(原題 Sein letztes Rennen/2013/ドイツ/配給 アルバトロス・フィルム/105分)



監督:キリアン・リートホーフ
出演:ディーター・ハラーフォルデン、ターチャ・サイブト、ハイケ・マカッシュ、フレデリック・ラウ、カトリーン・ザース

オフィシャルサイト http://www.hidamarihausu.com/
3/21(土)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー!


本作で78歳という史上最高齢でドイツ映画賞最優秀主演男優賞を受賞したドイツの国民的喜劇俳優ディーター・ハラーフォルデン主演のヒューマン・コメディ。
かつてマラソンで金メダルを獲得した老人が、入居させられた老人ホームでの退屈な日常と融通の利かない職員の態度に鬱憤がたまり、規則を破って再びマラソンに挑戦する姿を描く。

実は恥ずかしながら私も、最近ジョギングを始めたところなのです。
当初は痩せることが目的でしたが、走ったところで全然、痩せない。周囲からもアドバイスされたのですが、少々のジョギング程度では、痩せないっていう話は本当だったようです。
本作でも、主人公のじいさんがマラソンのトレーニングを始めますが、でっぷり太った腹はほとんど小さくなりません。その辺は、リアル。

しかし、かといって私はジョギングを止めてはいない訳です。
中年にもなり運動不足の解消をなどという消極的な理由がないわけではないのですが、なによりも走ることが快感なのです。
ランニングハイ的なアレなのか、脳内物質が遠慮なく排出されてくる感じで、デトックスやら何やら、とにかく気持ちいいのです。
嫌なことがあっても、走ると汗と一緒に流れてしまうのか、本当に忘れてしまいます。
特に、映像編集とか脚本執筆とかで家に籠もりっきりの時は、神田川沿いを走ることこそが、最高の気分転換になります。
おかげさまで、しばらく走らないと、身体がウズウズするようになりました。

とはいえ、走るのが昔から大の苦手な私が、この年になってジョギングなど始めたところで、大して走れるようにはなりません。
数キロでバテる私からすると、42.195キロとか想像を絶するし、そもそも時速20キロで走るなんて不可能です。マラソンランナーは超人だと本気で思います。
しかし、ほんの数キロの軽いジョギングでも、本当に楽しいのです。楽しいから走る、それだけです。
最近は、長距離走るのはむしろ不健康ということは周知されていますが、ジョガーの皆さんのほとんどは、単に気持ちいいから走っているのではないかと思います。
健康とか長生きとかって正直よく分からないけど、楽しいとか気持ちいいとかは簡単に実感できるわけです。

そんなこんなで私は、毎日という訳でもなく、気が向いた時にエッホエッホと走っているわけです。
そんな適当なスタンスなので、なかなか距離も時間も伸びませんが、しかし、走っている時は速度を一定に保つように時計を見ながら気を使っています。
最近は(どうしたら少しでも痩せ効果を得られるか)走るたびに色々と試したりして、自分にベストな距離と時間と速度を模索している最中なのであります。
今日は時速10キロをキープ、翌日は時速9.5キロぐらいにしてみようとか自分で決めて、一定の速度を保つようにして走っています。
ですが、ついつい速く走ってしまったり、逆に疲れて遅くなったり、他のランナーの影響も受けてしまいますし、スタートからゴールに至るまで一定した速度で走るというのは、なかなか難しいものです。
その辺の実感も伴ってか、本作でじーさんが、ひたすらマイペースに走るというダサカッコいい走法は、笑われてもバカにされても自分の信念を貫くという真っ直ぐな生き様そのもののようで、胸にジンと響くのであります。
posted by 井川広太郎 at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2015年01月16日

繕い裁つ人

繕い裁つ人』(2015/日本/配給:ギャガ/104分)



監督:三島有紀子
製作:横澤良雄、水口昌彦
出演:中谷美紀、三浦貴大、片桐はいり、黒木華、杉咲花

1月31日(土)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー.
オフィシャルサイト http://tsukuroi.gaga.ne.jp/


若いながら昔気質で職人肌の洋裁家が、百貨店への出店をオファーする情熱的な青年との交流を通じて、微妙に変化していく様を繊細なタッチで描く人間ドラマ。
原作は、池辺葵による漫画作品とのことで、神戸を舞台にレトロで趣きあるロケ地を効果的に使い、人と人との心が通い合う独特の小さな街の雰囲気を上手に作り上げている。
中谷美紀から、片桐はいり、黒木華、杉咲花、そして中尾ミエや余貴美子などなど、ベテランから若手まで、多数の個性的な女優が登場し、女性監督ならではのきめ細やかで優しい肌触りの世界観が楽しい。
posted by 井川広太郎 at 10:57| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年12月07日

ガガーリン 世界を変えた108分

ガガーリン 世界を変えた108分』(原題 Gagarin. Pervyy v kosmose/2013年/ロシア/配給 ミッドシップ/113分)

監督:パベル・パルホメンコ
出演:ヤロスラフ・ザルニン、ミハイル・フィリポフ、オルガ・イワノワ、ウラジミール・ステクロフ、ビクトール・プロスクリン



12月20日(土) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー!
オフィシャルサイト http://gagarin.jp/


ガガーリン生誕80周年を記念して制作された伝記映画で、1961年にボストーク1号に乗っての人類初の有人宇宙飛行に挑む108分間を中心に、飛行士になるための厳しい選抜や訓練、そして半生も交えて描く。

ロシア映画はタルコフスキーやソクーロフ、エイゼンシュタイン、あとはミハルコフやアンドレイ・ズヴャギンツェフを少々ぐらいで、その他はあまり観る機会もない。
そんな中、バリバリのエンタメ映画を予感させる本作で、冒頭でどーんとロシア語のテロップが表示された時の気高さと同時に感じる違和感がハンパない。
ただし、これは“コレジャナイ”的なガッカリ感ではなく、むしろ、今まで観たことがない異様なものを観るワクワク感。
一体、これはどんな映画なのか…

ところが実際、始まってしまえば割と普通なわけである。
ちょっぴし大地が広大すぎるのと、若干、建造物が大胆な作りなことぐらいで、後は割と普通。
むしろ、普通であることへのガッカリ感はある。

だが決定的に、ロシアン・ジョーク(と思われるシーン)の意味が分からない。
過酷な訓練中に、多分、ジョークの掛け合いをしているのだろうが、字幕を読んでもその意味が、それが面白いのか、笑うとこなのかどうなのかすら、それとも全く別の意図があるのか皆目見当がつかない。
岩明均風に言うと「文化がちが〜う」である。

壮絶なプレッシャーがかかる選抜、そこから生まれる葛藤や仲間との友情、常軌を逸した過酷な訓練のシーンなどに手に汗握り、激動の半生や、宇宙飛行士ならではの家族の苦悩などもまた興味深く、また宇宙飛行のシーンはかなりよく出来ていて楽しい。
楽しいはずなのだが、しかし、エンタメ映画的な盛り上げがイマイチ足りていないのか、中盤はだれる。

だが、クライマックスの地球への帰還、そして着陸のシーンは本当に感動的。
宇宙船がどーんと荒野に落ちてくる、まさに落ちてくる描写が素晴らしい。
それこそ、この史実を元に、その後の創作でも何度もコピーされてきた名シーンだが、やはり本家本元、ロシアの広大な大地でこそ可能な圧倒的な表現に納得の大満足である。

(宇宙からの)パラシューターに驚く通りすがりの農民からの、宇宙船を格好の遊び場と勘違いする子供たちと、彼らの前になす術もない脆弱な柵、そして、なによりそれら全てを受け止める広大な大地。
この大胆さは、他では決してマネできないリアリズムが充満しており、僭越ながら一言で言ってしまって「おそろしあ」なのである。

にしても、ガガーリンの生誕からわずか80年とは驚きである。
いまや宇宙ではソユーズが活躍し、国際宇宙ステーションがあり、民間人の宇宙観光旅行ももうすぐ実現するかもしれないという。
わずかの間に恐ろしいほどの進歩だ。
それだけにパイオニアの偉大な業績に感服するし、人類初の冒険をした男の想像を絶する勇気には、ただただ感動するほかない。
posted by 井川広太郎 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年10月31日

ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して

ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して』(原題:Jimmy P. Psychotherapy of a Plains Indian/2013年/フランス/配給:コピアポ・フィルム/上映時間117分)



監督アルノー・デプレシャン
原案ジョルジュ・ドゥブルー
出演ベニチオ・デル・トロ/マチュー・アマルリック/ジーナ・マッキー

オフィシャルサイト http://kokoronokakera.com/
2015年1月シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開


第二次世界大戦に参戦以降、原因不明の苦痛に悩まされるネイティブ・アメリカンと、彼に対話療法を施していく精神分析医との交流を描く、実話に基づく人間ドラマ。

デプレシャンの新作、傑作だった。

フランスの実在の心理学者ジョルジュ・ドゥブルーによるノンフィクション「夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録」を原案にしているとのこと。
その本の原題は「Reality and Dream」らしいのだが、この映画はまさに「現実と夢」を描いている。
描いている… のかどうか、むしろ、夢と現実そのもののようだった。

大半が、ネイティブ・アメリカンと精神分析医との夢分析をベースにした対話によって進んでいく。
語られる夢などの再現や回想も入るが、ほとんどが台詞で語られ、よもや退屈しそうなのだが、ところがどっこい、そこからゆっくりと本体がもたげてくる。

語っている二人と、語られている内容、次第にそれらがまどろむように解け合っていく。
おかしい、まさしく「現実と夢」の境界線が曖昧になっていくようであり、あるいは、どちらが現実であり、はたまた夢なのか、その違いが判断できなくなっていく。

そうか、前半のカットが足りないような居心地の悪い感覚、少し奇妙なポン寄り、そして時間軸が危ういジャンプカット、それら全てが緻密に計算された周到な罠だったのか。
ヤバいと気付いた頃には、時既に遅し、なのである。

そのボーダーレスな、境界を侵し続ける静かで力強い浸透圧は、安全な場所から映画を観ているはずの我々観客をも挑発してくる。
ただの会話劇のはずが、これこそ胡蝶の夢、自分が何を見ているのか、いま語られている地平はどこなのか、全ての予定調和が霧散して、夢の中で大地がぐらっと揺らぎ消えてしまうようなそんな不安に襲われる。
スクリーンに酔い痴れ、座席に溶け出してしまうような、そんな夢遊感にどっぷり浸かってしまう。

カウンセリングとかやってみたくはあるものの、実際に体験したことがないので仔細はよく分からないのだが、なにか、おっさん二人が汗流して話している姿がなぜか羨ましく見える。
思えば、二人の間で行われる心理療法が、まるで恋人たちの会話のようで、相手の無意識にまで入り込み、全てを曝け出させるという大胆かつ繊細で破廉恥なやり取りは、どこか淫靡な魅力に溢れている。

それだけに、医師とネイティブ・インディアンとが大袈裟な身振り手振りをも使ってなにか熱心に話し込んでいる滑稽な様子を、窓ガラス越しに見た医師の恋人が「彼らはなにを話しているんでしょうね」と眩しそうに微笑むシーンは、この映画を象徴している。
posted by 井川広太郎 at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年09月23日

世界一美しいボルドーの秘密

世界一美しいボルドーの秘密』(原題:Red Obsession/2013年/オーストラリア・中国・フランス・イギリス・香港合作/配給:アットエンタテインメント/78分)



監督 ワーウィック・ロス、デビッド・ローチ
製作 ワーウィック・ロス
製作総指揮 ロバート・コー
出演 ロバート・パーカー、オズ・クラーク、フランシス・フォード・コッポラ

オフィシャルサイト http://www.winenohimitsu.com/
9月27日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにてロードショー!


ボルドーワインを巡るビジネスの裏側と、中国市場に振り回されている現状とを、多数のインタビューから構成していくドキュメンタリー。

とても面白かった!
所々に挟まれる美しい実景や素晴らしい空撮が非常に効果的で、編集も構成も巧みで飽きさせず、ばっちりエンターテイメントしている。

作る側や売る側だけではなく、ワイン評論家や収集家など様々な人が登場し、それぞれの立場から率直に語っていて、そのどれもがとても聞きやすくて引き付けられる。
特に、ワイナリーを持つ立場としてフランシス・フォード・コッポラが質問に答えているのがウケた。

グローバル経済の一面を垣間みるようで非常に興味深いのだが、一番可哀想なのは美味しく出来たのに飲まれることすらないワインたちなのである。
posted by 井川広太郎 at 08:29| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年08月23日

グレート デイズ! -夢に挑んだ父と子-

グレート デイズ! -夢に挑んだ父と子-』(De toutes nos forces/2013年/フランス/配給ギャガ/90分)



監督:ニルス・タベルニエ
製作:フィリップ・ボエファール、クリストフ・ロシニョン
製作総指揮:イブ・フランソワ=マシュエル
出演:ジャック・ガンブラン、アレクサンドラ・ラミー、ファビアン・エロー

8月29日(金) TOHOシネマズ 日本橋 他 全国順次ロードショー
オフィシャルサイト http://greatdays.gaga.ne.jp/


障害者でありながらトライアスロンに挑もうとする息子とその父が、当初は反発しあいながらも二人三脚で取り組むうちに次第に絆を深めていく姿を描くヒューマンドラマ。

開始15分からラストまで、ずっと涙が止まらなかった。

感動ものを観るのには少なからず抵抗があるひねくれた僕でも、本作はもう、素直に最高!と言いきってしまう。
「グレート デイズ!」って原題と全く関係なかったり、そもそもフランス映画でなんで英語のタイトルなんだとか、そんなことすら些細だと一蹴したくなるほどに素晴らしい映画。
「最高の二人」を意識しすぎとか、父親があまりにもアイアンマンすぎるとか、そんなツッコミすらも微笑ましいほどの爽やかな風が吹く。

シンプルだが普遍的なテーマを、完璧なエンターテイメント映画に仕立て上げている。
悪人は一人も登場しないが、それでも厳しい環境の中で一生懸命に生きる主人公の想い、父の気持ち、そして、母、姉、友人たち、それぞれの感情がヒシヒシと伝わってくる。

溜まった情感を一気に吹き飛ばすかのように駆け抜ける自転車の疾走シーンが素晴らしい。移動撮影だよ、映画は。その伏線になる友人と自転車で遊ぶシーンも効いてる。家出シーンは子供の頃を思い出した。あの風、あの肌触り。少年は孤独に向き合うことで大人になるんだ。クライマックスは涙を拭く隙すらなかった。

この映画で感動できない人とは、僕は友達になれない。そういう人に、もっと向いている映画もあるんだろうと思うけど、残念だけど僕は知らないよ。よそをあたってくれ。
この映画を観ながら、隣の席のきれいなおねーさんも、反対側の席のしかめっ面のおじいさんも、その間の僕も、みんな泣いてた。
posted by 井川広太郎 at 10:43| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年08月06日

ザ・ヘラクレス

ザ・ヘラクレス』(原題The Legend of Hercules/2014年/アメリカ/配給 日活、アークエンタテインメント/100分/上映方式 2D/3D)



監督:レニー・ハーリン (『クリフハンガー』『ダイ・ハード2』)
製作:ダニー・ラーナー、レス・ウェルドン、ボアズ・デビッドソン、レニー・ハーリン
出演:ケラン・ラッツ、スコット・アドキンス、リアム・マッキンタイア、リアム・ギャリガン、ジョナサン・シェック

2014年9月6日 より 新宿ミラノほか全国にて公開!
公式サイト http://www.the-hercules.com/


ギリシア神話史上最強の勇者であるヘラクレスの誕生に迫るアクション・アドベンチャー。
射られた矢が本当に飛んで来るような迫力の3Dと、ギリシャの街並みと群衆をも復活させたような緻密なCG、そして何より、マッチョすぎる男たちの豪快なアクションとセクシーすぎる肉体がスゴい。
posted by 井川広太郎 at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年08月03日

水の声を聞く

水の声を聞く』(2014/日本/129分/配給:シネマインパクト)



脚本・監督: 山本政志
プロデューサー: 村岡伸一郎
キャスト:玄里、趣里、中村夏子、鎌滝秋浩、小田敬、松崎颯、村上淳

8月30日よりオーディトリウム渋谷で公開
オフィシャルサイトhttp://www.mizunokoe.asia/


新興宗教の教祖に祭り上げられた若い女性が、組織が巨大化していく中で葛藤し、在日である自分のルーツを辿りながら成長して行く様を描くヒューマン・ドラマ。

正直に言って、この映画はあまり好きではない。
なんだかギトギト、ギラギラした独特のコッテリ感が苦手だし、クライマックスは面白いが、それまではちょっと長く感じる。
しかし、誰が創っても同じようなものばかりになる昨今のありふれた映画に対して、この作品は強く作り手の存在を感じさせるエネルギーがある。
例えるなら、熱い握手。手汗までじっとり感じるような、忘れ難いガッチリと固い握手。もしくは、体温や体臭まで含め五感で記憶するようなギュッと強い抱擁か。
どうしてもこの作品を創りたかったという情熱がスクリーンからほとばしってくる、そんな感覚は、まさしく映画的だ。
posted by 井川広太郎 at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年08月02日

テロ,ライブ

テロ,ライブ』(英題 The Terror Live/2013年/韓国/配給 ミッドシップ/98分)



主演:ハ・ジョンウ『ベルリン・ファイル』
監督:キム・ビョンウ

【ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ(レイトショー)、テアトル梅田ほ-か全国順次ロードショー!!!】
公式HP http://terror-live.com/


生放送中に発生したテロの実行犯に接触することに成功したニュースキャスターが、テロリスト、上司、メディア、そして政府を相手に壮絶な心理戦を繰り広げていくサスペンス。
観ている時は面白いが、コクがないので終わった瞬間に、うっかり全てを忘れてしまいそうになる。
とはいえ、ほぼワンシュチュエーションでありながら、効果的にド派手なCGを使い、とても効率的にサスペンスフルなドラマを作っていくクレバーでスマートな監督の技量には驚きの一言。スゴい監督が出てきたものだ。
あと、ハ・ジョンウは良い。とても良い。
posted by 井川広太郎 at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年08月01日

ローマ環状線、めぐりゆく人生たち

ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』(原題 Sacro GRA/2013年/イタリア/配給 シンカ/93分)

第70回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞受賞
イタロ・カルヴィーノの名著『見えない都市』にインスパイアされた野心作。



監督:ジャンフランコ・ロージ
原案:ニコロ・バッセッティ

オフィシャルサイト www.roma-movie.com/
2014年8月16日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開


イタリアの首都ローマを囲む環状高速道路の周辺に暮らす、個性的でクセのある人間味の溢れた人々を独特のタッチで追うドキュメンタリー。
posted by 井川広太郎 at 12:03| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年06月25日

ママはレスリング・クイーン

ママはレスリング・クイーン』(フランス/97分/原題: LesReinesduring. 配給:コムストック・ グループ 配給協力:クロックワークス)



監督:ジャン=マルク・ルドニツキ
エグゼクティブプロデューサー:マイケル・ルイジ
プロデューサー:トマ・ラングマン、ファブリス・ゴールドシュテイン、アントワン・レイン
キャスト:マリルー・ベリ、ナタリー・バイ、アンドレ・デュソリエ、オドレイ・フルーロ、コリンヌ・マシエロ、イザベル・ナンティ

オフィシャルサイトhttp://wrestlingqueen.com/
2014年7月19日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開


スーパーのレジ係をしながら、女子プロレスラーとして戦う女たちの姿を描く、ヒューマンコメディ。
フランス映画で女子プロレスをモチーフにし、しかも主人公が中年女性というのも、なかなか興味深い。
手持ちのプロレス映画の企画を実現することが悲願である身としても、見逃せない作品でした。
期待が大きい分、少し拍子抜けした面もあるけど、ラストのプロレスシーンは普通に泣けました。
posted by 井川広太郎 at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年05月04日

百瀬、こっちを向いて。

百瀬、こっちを向いて。』(2014年/日本/1時間49分/配給:スールキートス)

『15年前、僕の初恋は切ない嘘からはじまった。苦しくて、いとおしい、忘れられない記憶たち』



監督: 耶雲哉治
出演:早見あかり、竹内太郎、石橋杏奈、工藤阿須加、向井理

オフィシャルサイト http://momose-movie.com/
2014年5月10日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー


人気作家の乙一が別名義の中田永一として発表した原作小説を、人気アイドルグループ「ももいろクローバー」の元メンバーである早見あかりを主演に迎え映画化した青春ラブストーリー。
ひょんなことから、ウソのカップルを演じることになった高校生の男女の、淡く切ない恋心と成長を描いていく。
posted by 井川広太郎 at 11:32| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年04月11日

恋につきもの

恋につきもの』(2013年/日本/103分/配給:東京藝術大学大学院映像研究科)

新進気鋭漫画家・ふみふみこのファンタジックで切ない世界を初映画化!



『いばらのばら』
出演:松本花奈、伊藤沙莉、葉山奨之、北香那、吉岡睦雄
監督:桝井大地
脚本:桝井大地、木村孔太郎

『豆腐の家』
出演:谷口蘭、石田法嗣、足立智充、嶺豪一、鈴木卓爾
監督:五十嵐耕平
脚本:五十嵐耕平、磯脇潤士

『恋につきもの』
出演:趣里、橋洋、蜿r太郎、亀山陽、秋川百合、堀部圭亮
監督:一見正隆
脚本:森崎洸貴

エグゼクティブプロデューサー:桝井省志 、堀越謙三
企画・プロデューサー:大木真琴

オフィシャルサイト http://film.fm.geidai.ac.jp/koitsukimovie/
2014年4月12日、シネマート新宿ほか全国順次公開!


ふみふみこの漫画を原作に、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻の学生たちが映画化したオムニバス作品。

特異体質だったり幽霊であったり、すこしヘンな登場人物たちが、それぞれの恋やら愛の在り方を模索するさまを描く。
セクシャルマイノリティというかトランスジェンダーというか、登場人物たちは概ね性的な不安や悩みを抱えているのだが、それはむしろ、思春期的なドキドキ感や第二次性徴的なズキズキ感であり、叶わぬ想いを抱えてキュンキュンするような、ポップでガーリーなラブストーリーである。

学生の実習作品といってもクオリティもエンターテイメント性も高く安心して観ていられるが、二本目の『豆腐の家』のどうして良いのか分からなさというか、仕方ないから小舟に乗って波にたゆたっているというような行き場の無さというか、独特の爽やかな虚無感が印象的。
個性的な作品が並ぶ絶妙なバラバラ感が、どれか一本はお気に入りがあることを予感させ、オムニバス映画はこうでなくちゃと思わせる。
posted by 井川広太郎 at 21:06| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年03月21日

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(原題:Inside Llewyn Davis/2013/アメリカ/配給:ロングライド/104分)

コーエン兄弟による、2013年第66回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞作



監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
製作:スコット・ルーディン、ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演:オスカー・アイザック、キャリー・マリガン、ジョン・グッドマン、ギャレット・ヘドランド、F・マーレイ・エイブラハム

5月30日(金)TOHO シネマズ シャンテ 他全国ロードショー
オフィシャルサイト http://www.insidellewyndavis.jp/


1960年代のニューヨークを舞台に、売れないフォーク・シンガーの上手くいかない仕事とうだつの上がらない生活、そして醒めない夢と揺るがない信念を描く青春映画。
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2014年03月07日

ゼウスの法廷

ゼウスの法廷』(2013年/日本/配給:GRAND KAFE PICTURES/136分)

『ポチの告白』で日本の警察犯罪を描いた高橋玄がオリジナル脚本で日本の司法問題に斬り込んだ意欲作。
前代未聞の裁判劇が開廷する。

監督・脚本:高橋玄
製作総指揮:高橋玄
出演:小島聖、野村宏伸、塩谷瞬+椙本滋、ほか

2014年3月8日(土)よりシネマート六本木ほか全国順次ロードショー

作品公式サイトhttp://www.movie-zeus.com/



浮気の末に殺人の容疑をかけられた女が、元婚約者である裁判官に裁かれることになり、二人が愛と司法の狭間で葛藤しながら法廷で対峙する、異色の恋愛映画。
あり得ないような設定を豪快に貫き通してまで、裁判所という舞台に愛というテーマを持ち込んだ直球勝負のメロドラマが、ガッツシ泣けて感動的。
小島聖がどうしようもなく美しくて、ずっとドキドキしながら観ていた。
極限状態で愛に悩む男女の姿が狂おしい見事なラブストーリーで、エンターテイメントとして完成されていながら、司法の闇をするどく睨む社会派の映画でもある。
しかし批判的であったり政治的であるというよりも、法や罪などに捉われない人間讃歌に立脚しているからこそ、愛を裁くという素晴らしい着想が生まれたのではないだろうか。
骨太な日本映画に飢えている人には、この映画をオススメします!
posted by 井川広太郎 at 13:40| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2014年02月27日

ラヴレース

『ラヴレース』(原題:Lovelace/2013/アメリカ/配給:日活/上映時間93分)

監督:ロバート・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン
製作:ジェイソン・ワインバーグ、ジム・ヤング、ハイディ・ジョー・マーケル、ローラ・リスター
出演:アマンダ・セイフライド、ピーター・サースガード、シャロン・ストーン、ジェームズ・フランコ、ロバート・パトリック、クロエ・セビニー

公式サイトhttp://lovelace-movie.net/

2014年3月1日(土)〜、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー




70年代に一世を風靡したポルノ映画『ディープ・スロート』に主演し時代の寵児となったリンダ・ラブレースの半生を描く。
70年代のポルノ映画産業を舞台に、ひょんなことからスターダムにのしあがっていく主人公の光と影を描くという意味では、ポール・トーマス・アンダーソンの『ブギーナイツ』(97)とよく似ているが、『ラヴレース』は“実話に基づく”ということで趣は大分異なる。
俳優陣がビックネームばかりで驚かされるが、とにかくジェームズ・フランコがヤヴァイ。
posted by 井川広太郎 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする