2014年08月03日

水の声を聞く

水の声を聞く』(2014/日本/129分/配給:シネマインパクト)



脚本・監督: 山本政志
プロデューサー: 村岡伸一郎
キャスト:玄里、趣里、中村夏子、鎌滝秋浩、小田敬、松崎颯、村上淳

8月30日よりオーディトリウム渋谷で公開
オフィシャルサイトhttp://www.mizunokoe.asia/


新興宗教の教祖に祭り上げられた若い女性が、組織が巨大化していく中で葛藤し、在日である自分のルーツを辿りながら成長して行く様を描くヒューマン・ドラマ。

正直に言って、この映画はあまり好きではない。
なんだかギトギト、ギラギラした独特のコッテリ感が苦手だし、クライマックスは面白いが、それまではちょっと長く感じる。
しかし、誰が創っても同じようなものばかりになる昨今のありふれた映画に対して、この作品は強く作り手の存在を感じさせるエネルギーがある。
例えるなら、熱い握手。手汗までじっとり感じるような、忘れ難いガッチリと固い握手。もしくは、体温や体臭まで含め五感で記憶するようなギュッと強い抱擁か。
どうしてもこの作品を創りたかったという情熱がスクリーンからほとばしってくる、そんな感覚は、まさしく映画的だ。
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2014年08月02日

テロ,ライブ

テロ,ライブ』(英題 The Terror Live/2013年/韓国/配給 ミッドシップ/98分)



主演:ハ・ジョンウ『ベルリン・ファイル』
監督:キム・ビョンウ

【ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ(レイトショー)、テアトル梅田ほ-か全国順次ロードショー!!!】
公式HP http://terror-live.com/


生放送中に発生したテロの実行犯に接触することに成功したニュースキャスターが、テロリスト、上司、メディア、そして政府を相手に壮絶な心理戦を繰り広げていくサスペンス。
観ている時は面白いが、コクがないので終わった瞬間に、うっかり全てを忘れてしまいそうになる。
とはいえ、ほぼワンシュチュエーションでありながら、効果的にド派手なCGを使い、とても効率的にサスペンスフルなドラマを作っていくクレバーでスマートな監督の技量には驚きの一言。スゴい監督が出てきたものだ。
あと、ハ・ジョンウは良い。とても良い。
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2014年08月01日

ローマ環状線、めぐりゆく人生たち

ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』(原題 Sacro GRA/2013年/イタリア/配給 シンカ/93分)

第70回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞受賞
イタロ・カルヴィーノの名著『見えない都市』にインスパイアされた野心作。



監督:ジャンフランコ・ロージ
原案:ニコロ・バッセッティ

オフィシャルサイト www.roma-movie.com/
2014年8月16日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開


イタリアの首都ローマを囲む環状高速道路の周辺に暮らす、個性的でクセのある人間味の溢れた人々を独特のタッチで追うドキュメンタリー。
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2014年06月25日

ママはレスリング・クイーン

ママはレスリング・クイーン』(フランス/97分/原題: LesReinesduring. 配給:コムストック・ グループ 配給協力:クロックワークス)



監督:ジャン=マルク・ルドニツキ
エグゼクティブプロデューサー:マイケル・ルイジ
プロデューサー:トマ・ラングマン、ファブリス・ゴールドシュテイン、アントワン・レイン
キャスト:マリルー・ベリ、ナタリー・バイ、アンドレ・デュソリエ、オドレイ・フルーロ、コリンヌ・マシエロ、イザベル・ナンティ

オフィシャルサイトhttp://wrestlingqueen.com/
2014年7月19日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開


スーパーのレジ係をしながら、女子プロレスラーとして戦う女たちの姿を描く、ヒューマンコメディ。
フランス映画で女子プロレスをモチーフにし、しかも主人公が中年女性というのも、なかなか興味深い。
手持ちのプロレス映画の企画を実現することが悲願である身としても、見逃せない作品でした。
期待が大きい分、少し拍子抜けした面もあるけど、ラストのプロレスシーンは普通に泣けました。
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2014年05月04日

百瀬、こっちを向いて。

百瀬、こっちを向いて。』(2014年/日本/1時間49分/配給:スールキートス)

『15年前、僕の初恋は切ない嘘からはじまった。苦しくて、いとおしい、忘れられない記憶たち』



監督: 耶雲哉治
出演:早見あかり、竹内太郎、石橋杏奈、工藤阿須加、向井理

オフィシャルサイト http://momose-movie.com/
2014年5月10日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー


人気作家の乙一が別名義の中田永一として発表した原作小説を、人気アイドルグループ「ももいろクローバー」の元メンバーである早見あかりを主演に迎え映画化した青春ラブストーリー。
ひょんなことから、ウソのカップルを演じることになった高校生の男女の、淡く切ない恋心と成長を描いていく。
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2014年04月11日

恋につきもの

恋につきもの』(2013年/日本/103分/配給:東京藝術大学大学院映像研究科)

新進気鋭漫画家・ふみふみこのファンタジックで切ない世界を初映画化!



『いばらのばら』
出演:松本花奈、伊藤沙莉、葉山奨之、北香那、吉岡睦雄
監督:桝井大地
脚本:桝井大地、木村孔太郎

『豆腐の家』
出演:谷口蘭、石田法嗣、足立智充、嶺豪一、鈴木卓爾
監督:五十嵐耕平
脚本:五十嵐耕平、磯脇潤士

『恋につきもの』
出演:趣里、橋洋、蜿r太郎、亀山陽、秋川百合、堀部圭亮
監督:一見正隆
脚本:森崎洸貴

エグゼクティブプロデューサー:桝井省志 、堀越謙三
企画・プロデューサー:大木真琴

オフィシャルサイト http://film.fm.geidai.ac.jp/koitsukimovie/
2014年4月12日、シネマート新宿ほか全国順次公開!


ふみふみこの漫画を原作に、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻の学生たちが映画化したオムニバス作品。

特異体質だったり幽霊であったり、すこしヘンな登場人物たちが、それぞれの恋やら愛の在り方を模索するさまを描く。
セクシャルマイノリティというかトランスジェンダーというか、登場人物たちは概ね性的な不安や悩みを抱えているのだが、それはむしろ、思春期的なドキドキ感や第二次性徴的なズキズキ感であり、叶わぬ想いを抱えてキュンキュンするような、ポップでガーリーなラブストーリーである。

学生の実習作品といってもクオリティもエンターテイメント性も高く安心して観ていられるが、二本目の『豆腐の家』のどうして良いのか分からなさというか、仕方ないから小舟に乗って波にたゆたっているというような行き場の無さというか、独特の爽やかな虚無感が印象的。
個性的な作品が並ぶ絶妙なバラバラ感が、どれか一本はお気に入りがあることを予感させ、オムニバス映画はこうでなくちゃと思わせる。
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2014年03月21日

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(原題:Inside Llewyn Davis/2013/アメリカ/配給:ロングライド/104分)

コーエン兄弟による、2013年第66回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞作



監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
製作:スコット・ルーディン、ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演:オスカー・アイザック、キャリー・マリガン、ジョン・グッドマン、ギャレット・ヘドランド、F・マーレイ・エイブラハム

5月30日(金)TOHO シネマズ シャンテ 他全国ロードショー
オフィシャルサイト http://www.insidellewyndavis.jp/


1960年代のニューヨークを舞台に、売れないフォーク・シンガーの上手くいかない仕事とうだつの上がらない生活、そして醒めない夢と揺るがない信念を描く青春映画。
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2014年03月07日

ゼウスの法廷

ゼウスの法廷』(2013年/日本/配給:GRAND KAFE PICTURES/136分)

『ポチの告白』で日本の警察犯罪を描いた高橋玄がオリジナル脚本で日本の司法問題に斬り込んだ意欲作。
前代未聞の裁判劇が開廷する。

監督・脚本:高橋玄
製作総指揮:高橋玄
出演:小島聖、野村宏伸、塩谷瞬+椙本滋、ほか

2014年3月8日(土)よりシネマート六本木ほか全国順次ロードショー

作品公式サイトhttp://www.movie-zeus.com/



浮気の末に殺人の容疑をかけられた女が、元婚約者である裁判官に裁かれることになり、二人が愛と司法の狭間で葛藤しながら法廷で対峙する、異色の恋愛映画。
あり得ないような設定を豪快に貫き通してまで、裁判所という舞台に愛というテーマを持ち込んだ直球勝負のメロドラマが、ガッツシ泣けて感動的。
小島聖がどうしようもなく美しくて、ずっとドキドキしながら観ていた。
極限状態で愛に悩む男女の姿が狂おしい見事なラブストーリーで、エンターテイメントとして完成されていながら、司法の闇をするどく睨む社会派の映画でもある。
しかし批判的であったり政治的であるというよりも、法や罪などに捉われない人間讃歌に立脚しているからこそ、愛を裁くという素晴らしい着想が生まれたのではないだろうか。
骨太な日本映画に飢えている人には、この映画をオススメします!
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2014年02月27日

ラヴレース

『ラヴレース』(原題:Lovelace/2013/アメリカ/配給:日活/上映時間93分)

監督:ロバート・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン
製作:ジェイソン・ワインバーグ、ジム・ヤング、ハイディ・ジョー・マーケル、ローラ・リスター
出演:アマンダ・セイフライド、ピーター・サースガード、シャロン・ストーン、ジェームズ・フランコ、ロバート・パトリック、クロエ・セビニー

公式サイトhttp://lovelace-movie.net/

2014年3月1日(土)〜、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー




70年代に一世を風靡したポルノ映画『ディープ・スロート』に主演し時代の寵児となったリンダ・ラブレースの半生を描く。
70年代のポルノ映画産業を舞台に、ひょんなことからスターダムにのしあがっていく主人公の光と影を描くという意味では、ポール・トーマス・アンダーソンの『ブギーナイツ』(97)とよく似ているが、『ラヴレース』は“実話に基づく”ということで趣は大分異なる。
俳優陣がビックネームばかりで驚かされるが、とにかくジェームズ・フランコがヤヴァイ。
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2014年02月26日

ぼくたちの家族

ぼくたちの家族』(2014年/日本/配給:ファントム・フィルム/117分)

『舟を編む』の石井裕也監督が《家族》に向き合い全力で挑んだ家族映画の最高傑作



監督:石井裕也
原作:早見和真
製作:竹内力、小西啓介
出演:妻夫木聡、原田美枝子、池松壮亮、長塚京三、黒川芽以

5月24日(土) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー!
オフィシャルサイト http://bokutachi-kazoku.com/


みんな言ってるけど、ほんと、観終わって速攻、母親に電話した。
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2014年01月06日

ほとりの朔子

ほとりの朔子』(2013年/日本・アメリカ合作/配給:和エンタテインメント/125分)

フランスのナント三大陸映画祭で最高賞の「金の気球賞」と「若い審査員賞」をダブル受賞!

監督:深田晃司
プロデューサー:杉野希妃
キャスト:二階堂ふみ、鶴田真由、太賀、古舘寛治、杉野希妃

2014年1月18日(土)より渋谷イメージフォーラム、2月8日より大阪シネヌーヴォ、その他全国順次-公開!
オフィシャルサイト http://sakukofilm.com/



大学浪人中の朔子(二階堂ふみ)が、避暑地で繰り広げられる恋の駆け引きを傍観しながら、思春期ならではの淡い恋心も抱き、大人と子供の狭間で揺れる様子を繊細かつ鮮やかに描く青春映画。
前半は、驚くほど秀逸にエリック・ロメールをカヴァーしてみせる。
久しく観ていない『海辺のポーリーヌ』(1983/エリック・ロメール)は、まさにこんな映画だった!と思い出させてくれるほど見事で、ここまで完璧にオマージュを捧げたことに嫉妬を禁じえない。
だが、個人的には、ロメールを振り切って一気に転調する後半が好き。
情動と理性が入り乱れ、次にどんなシーンが出て来るのか想像もつかぬようなワクワク感を持った、エネルギッシュな無軌道さが、青春独特のざわめきを感じさせてくれる。
自転車を二人乗りで疾走するか、あるいは手で押して並んで歩くか、はたまた歩行者に併せてゆっくり蛇行するか、変化に富んだ多数の移動撮影が、いちいち映画的で素晴らしい。
個性的な俳優陣が活き活きとし躍動する中、特に、絶妙に甘酸っぱくはにかんでみせる二階堂ふみが強烈に魅力的。ってか、エモい。
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2014年01月05日

The Story of CNBLUE/NEVER STOP

The Story of CNBLUE/NEVER STOP』(2013年/日本/東宝映像事業部/125分)

韓国出身の4ピースバンド「CNBLUE」初のドキュメンタリー映画!

監督:田容承
キャスト:ジョン・ヨンファ、イ・ジョンヒョン、カン・ミンヒョク、イ・ジョンシン

2014年1月17日(金)より、全国ロードショー!
オフィシャルサイト http://cnblue-movie.jp/



日本で音楽修行をしたという韓国の四人組ロックバンドを追うドキュメンタリー。
K-popというと、どうもボーカル・グループを思い浮かべてしまうが、CNBLUEはバンド。
彼らの活動スタンスや、どういったキャリア展開をしているかなど、韓国の芸能界のノウハウの一端が伺える。
また、靴が数えきれないほど沢山ずらっと並んでいる玄関など、共同生活をしているという彼らの生活っぷりも垣間見えて興味深い。
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2013年12月09日

キューティー&ボクサー

キューティー&ボクサー』(原題:Cutie and the Boxer/2013年/82分/アメリカ/配給:ザジフィルムズ、パルコ)

監督:ザッカリー・ハインザーリング
出演:篠原有司男、篠原乃り子
製作総指揮:キキ三宅

2013年12月21日(土)シネマライズほか全国ロードショー!

オフィシャルサイト http://www.cutieandboxer.com/



ニューヨーク在住のアーティスト、ギューチャンとその妻を追ったドキュメンタリー。
80歳を超えながら年齢を感じさせないギューチャン(本名が牛男だかららしい…)の自由気ままでエネルギッシュで適当な生き様と、それに寄り添い付き従いつつも容赦なくツッコミを入れまくる妻の"キューティー"との夫婦漫才っぷりが愛らしくて秀逸。
チラッとだけ登場し、わずかながらに語られる息子にこそ、異国の地で苦労しながら何十年も生きてきた二人の愛とリアルが詰まっている気がしてならず、その辺りの描き方には物足りなさを感じた。
個人的にはもっとディープな部分も見たかっただけに、キッチンはあるのに風呂とトイレがない家のような、生活感の無い居心地の悪さがあった。
しかし、明るく元気で仲睦まじいギューチャンとキューティーのキャラクターが微笑ましく、なれるもんなら、こういうカッコいい年寄りになってみたいものだと素直に感じさせてくれる。
巧みな撮影とオサレでスタイリッシュな編集で、ラストまで一気にグイグイ引っ張ってくれる爽快な映画。
同じくニューヨークで生きる日本人アーティストを追った傑作ドキュメンタリー映画『ミリキタニの猫』(2006/リンダ・ハッテンドーフ)を思い出させてくれた。
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2013年10月12日

ヴァン・ゴッホ

ヴァン・ゴッホ』(原題 Van Gogh/1991年/フランス/160分/配給 ザジフィルムズ)

監督 モーリス・ピアラ
出演 ジャック・デュトロン、アレクサンドラ・ロンドン、ベルナール・ル・コク

特集上映「フランス映画の知られざる巨匠 モーリス・ピアラ」<没後10年、後期代表作4本 特集上映>『ヴァン・ゴッホ』*本邦初公開、『愛の記念に』、『ポリス』、『悪魔の陽の下に』
10月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開!

オフィシャルサイト http://www.zaziefilms.com/pialat/



晩年のゴッホが病気療養のために訪れた田舎の村での日々を描くドラマ。
「フランス映画の知られざる巨匠 モーリス・ピアラ」という特集の一本として上映される。
伝記的でありながら、フィクションの要素も多分にあるようだが、出来事の一つ一つが事実かどうかということよりも、時代背景や制作環境、そしてゴッホが死に至るまでの空気感が伝わってくるようで興味深い。
ちょうどいま国立新美術館などでもゴッホの絵画を鑑賞できるようだが、先にこの映画を観ると、さらに味わい深くなるかも。
ゴッホは、今の僕と同じ年である37歳で亡くなったということで、なんだか感慨深い。
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2013年10月11日

アルカナ

アルカナ』(製作年:2013年/製作国:日本/上映時間:1時間29分/配給: 日活)

監督:山口義高
出演:土屋太鳳、中河内雅貴、谷村美月、岸谷五朗、ほか

『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載された小手川ゆあのコミックを実写化したサイコスリラー。
10月19日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開



謎の連続猟奇殺人事件を追う刑事が、容疑者として逮捕された記憶喪失の少女と心を通わせながら、人知を超えた異常な事件の真相に迫っていく、オカルト・テイストのサイコ・スリラー。
オカルト耐性がない僕には設定がかなり難解だったが、大胆なアクションが連続するアバンタイトルの疾走感にはワクワクさせられた。
そして全編を通して、猥雑な東京とは全く違う、長閑な日本的な風景が印象に残る。
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2013年10月10日

遥かなる勝利へ

遥かなる勝利へ』(原題:Utomlennye solntsem 2/2011年/ロシア/配給:コムストック・グループ、ツイン/150分)

監督:ニキータ・ミハルコフ
製作:ニキータ・ミハルコフ、レオニド・ベレシュチャギン
出演:ニキータ・ミハルコフ、オレグ・メンシコフ、ナージャ・ミハルコフ

2013年11月23日、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテにてロードショー!

オフィシャルサイト http://www.haruka-v.com/



母国ソ連の陰謀と、自分の家族の思惑とに巻き込まれ、ドイツ軍との最前線に放り出される男の運命を描く。
圧倒的に面白い。
カンヌ国際映画祭グランプリとアカデミー外国語映画賞をダブル受賞した「太陽に灼かれて」(1994)と、その続編である「戦火のナージャ」(2010)とで構成される3部作の完結編とのこと。
前作二本は未見だったが、本作だけで話が十分に分かるように作られているし、一本の独立した映画としてちゃんと成立している。
むしろ、前の二本を観たくなった。

悲惨な状況の中でもギャグを忘れず、というよりも、全てのシーンがギャグみたいなもので、愚かな人間の滑稽な姿を笑い飛ばすような、豪快無比かつ繊細な演出力が画面中に漲っている。まさに巨匠!
悲劇的な戦争映画でありながら、喜劇的な人間讃歌でもあり、笑いと同時に涙が襲ってくるような独特の感動が押し寄せ、これこそが映画なのだ!と唸ってしまう。
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2013年08月30日

あの頃、君を追いかけた

あの頃、君を追いかけた』(原題You Are the Apple of My Eye/2011年/台湾/配給:ザジフィルムズ、マクザム、Mirovision)

監督:ギデンズ・コー
出演:クー・チェンドン、ミシェル・チェン、ほか

オフィシャルサイト http://www.u-picc.com/anokoro/

台湾で社会現象を巻き起こした超級ヒット作!
9月14日より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!




現代の台湾を舞台に、男女7人の高校生の淡い恋心と厚い友情を彼らの成長と共に描いていく、ポップな青春ストーリー。
台湾の学生モノってだけでドキドキしてしまうのは、僕が高校生の時に侯孝賢の『恋恋風塵』(1989)を観たことが映画的原体験になっていることと無関係ではないのだと思う。
しかし、この二作はとてもよく似た話なのに、全く違う映画になっている。
時代の違いなのか、なんなのか、その辺りを比較してみると、さらに楽しめるかも。
いずれにしろ、青春の情熱は変わらないし、少年の想いは消えやしない。
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2013年08月11日

タイピスト!

タイピスト!』(原題 Populaire、2012年、フランス、配給ギャガ、上映時間111分)

監督 レジス・ロワンサル
出演 ロマン・デュリス、デボラ・フランソワ、ベレニス・ベジョ、ミュウ=ミュウ

オフィシャルサイト http://typist.gaga.ne.jp/

「アーティスト」「オーケストラ!」の制作陣が贈る、サクセス・エンターテインメント!
8月17日(土)ヒューマン トラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー!



1950年代フランスで、女性の社会進出の象徴としても人気の高かったタイプライターの早打ち世界大会に挑戦する女子の(ちょっぴりスポコンな)恋愛サクセスストーリー。
美術も凝っていてセンス良く、見ているだけで楽しくなるようなポップなエンターテイメント。
丁寧かつ贅沢に作り込まれた小さな世界の中で、目一杯ドタバタするデボラ・フランソワのキュートなむっちり感が健康的で超カワイイ。
posted by 井川広太郎 at 17:29| Comment(0) | TrackBack(1) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2013年08月09日

ザ・タワー 超高層ビル大火災

ザ・タワー 超高層ビル大火災』(原題The Tower、2012年、韓国、配給ツイン、上映時間121分)

監督 キム・ジフン
出演 ソル・ギョング、ソン・イェジン、キム・サンギョン、キム・イングォン、アン・ソンギ

オフィシャルサイト http://www.thetower-movie.info/

2013年8月17日よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開



“『タワーリング・インフェルノ』を超えた”というキャッチコピーそのままに、古典を忠実に踏襲した、超高層ビルを舞台にしたパニックムービー。
CGがマジですごくてビビった!
この暑い中に、灼熱の火災シーンを観るってのも、また一興。
posted by 井川広太郎 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | REVIEW | 更新情報をチェックする

2013年07月15日

トゥ・ザ・ワンダー

トゥ・ザ・ワンダー』(原題 To the Wonder、2012年、アメリカ、配給ロングライド、上映時間 112分)

監督 テレンス・マリック
出演 ベン・アフレック、オルガ・キュリレンコ、レイチェル・マクアダムス、ハビエル・バルデム

オフィシャルサイト http://www.tothewonder.jp/

『天国の日々』『シン・レッド・ライン』テレンス・マリック監督最新作。
8月9日(金)、TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国公開.



冒頭の、刹那のビデオ映像に衝撃を受けてから、あっという間に流れ去って行く。
物語らしい物語はなく、しかし時間軸すら縦横無尽に駆け巡る恋人たちのとりとめのない情景は、むしろ観る者の記憶の欠片の一つ一つに触れていくような、なんとも破廉恥で扇情的な触覚に近い。
そうしてぽつり、ぽつりと散りばめられた色とりどりの断片が、次第に点描あるいはモザイクのように重なりあっていって、後半に進むにつれその色彩の集合は、まるで真っ白な輝きを帯びて来る。
余白が多い映画というのはよくあるけれど、これは真っ白な映画という印象。
恋人や愛する人と一緒にこの映画を観ると、きっと恋や愛や自分たちについて、とりとめもなく語り合いたくなるに違いない。
空白を恐れて埋めようとすればするほど、この映画の味わいは増していくんだと思う。
posted by 井川広太郎 at 10:12| Comment(0) | TrackBack(1) | REVIEW | 更新情報をチェックする